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札幌国際短編映画祭が進化 クリエーティブ事業を加速し世界展開

7日間開催される札幌国際短編映画祭

7日間開催される札幌国際短編映画祭

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 10月10日に始まった「第11回札幌国際短編映画祭」のプレイベントが10月9日、札幌プラザ2・5(札幌市中央区南2西5)で開催された。

監督として招待作品を上映した俳優の田中要次さん

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 昨年10周年を迎えた同イベントは、これまで培ってきた運営基盤やネットワークを最大限に活用し、今年から映画(フィルム部門)を中心に、音楽(音楽部門)やIT先端技術を使ったゲームやアプリケーションなどインタラクティブコンテンツ(インタラクティブ部門)の3つを柱にして新たなビジネスチャンスを生みだす国際コンベンション「NoMaps(ノーマップス)」として規模を拡大する。

 クリエーティブ産業の活性化と他産業への波及、創業支援・新産業の創造・投資の促進、札幌・北海道の国際的知名度や魅力の向上を目標とする。米国で開催されている世界最大規模のクリエーティブ・ビジネスフェスティバル「SXSW(サウスバイサウスウエスト)」のようなイベントをイメージしているという。2016年はプレ開催で、2017年から本格開催を目指す。

 札幌国際短編映画祭は世界101の地域から応募のあった3548作品中、フィルムメーカー部門、作品部門のコンペティション入選作品のほか特別プログラムを上映する。日本初公開となる長編作品、ジャズの巨匠マイルス・デイヴィスの歴史を基にした「MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間」、ボストン交響楽団指揮者のドキュメンタリー「What Would Beethoven Do?/ベートーヴェンならどうする」を特別招待作品として上映する。

 インターナショナル・コンペティションは全85作品を上映。審査員にオランダのアニメーション作家ポール・ドリエセンさん、撮影監督の浜田毅さん、イギリスのクリエーティブ・ディレクター、シェーン・RJ・ウォルターさん、女優・写真家の松田美由紀さん、韓国の女優ハン・イェリさんを迎え、今月15日に授賞式を行う。

 世界各地の映画祭との関連プログラムとしてアジアにフォーカスした「アジアンタイフーン」やアメリカ映画業界の太いパイプ役を担う「カリフォルニア・ショート」、UKのデジタル映像フェスティバル「ワンドットゼロ」の最新アニメーションプログラム、「徳島国際短編映画祭」の作品を用意。ショートフィルムを活用した企業のショート映像「ブランデッド・フィルム2」、バーチャルリアリティー(VR)ムービーや360度ムービーなど新しいテクノロジーを使ったコンテンツなども用意する。

 プレイベントでは上映作品の中から短編アニメーション「ムーム」(日本)、ネットで個人評価される「レーティング」(アメリカ)、日本の競走馬を追った「負け組の星、ハルウララ」(アメリカ)、今年の「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」(東京)でグランプリを受賞した「合唱」(ハンガリー)を上映。来場者の笑いと涙を誘った。

 NoMaps実行委員会副実行委員長の山岸正美さんは「音楽、映画、ITなどインタラクティブな世界がボーダーレスになっており、そこから生まれるものは新しくて未知の領域となる。NoMapsという新たなチャレンジがどう展開していくのか想像がつかないが、真っ白な地図の中に新たな一歩をしるしていきたい」と力を込める。

 フィルム部門のメイン上映会場は札幌プラザ2・5、特別上映会場はシアターキノ(中央区南3西6)など。料金は、1プログラム券=1,300円、3プログラム券=3,300円、オールナイトパス=3,300円、アワードプレミアム券=1,300円。高校生以下無料。音楽部門とインタラクティブ部門の料金は別途。今月16日まで。

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