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札幌市円山動物園に国内最大級のゾウ舎 寒空の下400人超が訪れる

吊るされたエサを食べるゾウ

吊るされたエサを食べるゾウ

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 2014年の日本とミャンマー連邦共和国との外交関係樹立60週年を記念して昨年寄贈されたアジアゾウ4頭を展示する「ゾウ舎」が3月12日、「札幌市円山動物園」(札幌市中央区宮ヶ丘、TEL 011-621-1426)で一般公開された。

室内プールの様子

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 同園のゾウ舎は建設費約30億円。地下1階・地上2階建てで、屋内面積約2200平方メートル(延べ床面積3406平方メートル)、屋外放飼場約3000平方メートル。冬でも水浴びができる屋内プールなどゾウの生育に配慮した国内最大級の施設となる。

 展示されるゾウの愛称は「シュティン」(雌・27歳)、「ニャイン」(同5歳)、「パール」(同15歳)、「シーシュ」(雄・10歳)。全国から応募された愛称の中から、ミャンマーでの呼び名に近い現在の名前に決定した。

 ゾウ舎オープン前には記念式典が催され、駐日ミャンマー大使館大使のThurain Thant Zinさんのほか、同国の天然資源・環境保全性森林局局長のNyi Nyi Kyawさんら7人、札幌市の秋元克広市長らが出席した。

 式典冒頭でミャンマー連邦共和国天然資源・環境保全性森林局局長のNyi Nyi Kyawさんは「4頭のゾウはミャンマーと日本の友好、協力の証。ミャンマーではゾウを見ると幸せになると言われている。ゾウを見て幸せな気持ちになってほしい」と話した。秋元市長は「同園のゾウ舎には、動物の福祉に配慮した本来のゾウの姿を見ることができる、さまざまな角度からゾウを観察でき、ゾウのことを学べる、ゾウと人の安全に配慮した飼育施設という3つの特徴がある。一年を通じて楽しめる施設なので、多くの人に訪れてほしい」と呼び掛けた。

 加藤修園長は「気温が低い中、400人以上の人が訪れてくれて感謝している。現在のところ、雄と雌のゾウはまだ仲良くないため、一緒に展示できていない。1年以内に一緒に展示できるようにしたい」と話し、「5年以内には繁殖を目指したい」と意気込みも明かした。工夫した点については、「屋内展示場には深さ1メートルほど砂を敷いている。ゾウは通常、コンクリート床の動物園では横になって寝ることはないと言われてきたが、、当園では足元を砂にしたことで横たわって4~5時間ほど眠る。とても珍しいため、飼育員も初めは体調が悪いのかと心配したほど。ゾウが楽しめるよう餌は天井からつるしたり、砂の中に埋めたりもしている」と話した。

 このほか、ゾウ舎オープンに合わせ、アジアゾウデザインの「年間パスポート」(1,000円)も販売を始めた。

 開園時間は9時30分~16時30分(ゾウの展示は11時~15時30分)。3月13日は休園日。料金は、高校生以上=600円、中学生以下無料。

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