札幌を中心に活動する若手建築家による建築以外の表現展「UN40」が7月7日より、ギャラリー門馬アネックス（札幌市中央区旭ヶ丘2、TEL 011-562-1055）で行われる。

　「UN40」は、40歳以下の北海道在住の若手建築家15人ほどが集まり、2002年に結成された組織で、6人の実行委員会を中心にさまざまな活動を行う。商業や営業を目的としたものでなく、建築という枠にとらわれないさまざまなグループ活動によって市民を刺激し、札幌・北海道の文化レベル、デザイン意識、街並みへの関心などの向上を目指す。

　同展は、建築家の多くの情報は東京がベースで、北海道の建築家を知る機会が少ないため、北海道の若手建築家からの情報発信として企画された。設計図や建築写真を展示する既存の建築展でなく、建築家の思考過程におけるさまざまなイマジネーションや日常の問題意識などを、建築以外の表現で視覚化するもの。「建築家は普段どのようなことを感じ、何を考えているのか」を一般の人に広く感じてもらうための自由な表現展で、開催は今年で5回目。

　屋外では、植物などを使用したインスタレーションや風を利用して揺れるオブジェ、室内では彫刻や照明が光るオブジェやカラフルなスーパーボールで廊下に点字で歌を表現するなど、毎回さまざまな作品が展示される。

　展示作品には、来場者に作品について考えてもらうきっかけとして、毎回漢字一文字の共通テーマを設けている。これまでの「穴」「出」「伸」に続き、今回のキーワードは「拡」。「種が地面から伸びて成長するイメージでテーマを決めている」（UN40実行委員会の赤坂真一郎代表）という。イメージが限定されない抽象的な漢字を選び、「作品にはあえて説明を入れず、見た人によって解釈してもらいたい」とも。

開館時間は11～19時。入場無料。7月18日まで。

UN40