DiDiモビリティジャパン（東京都中央区）は5月20日から、新型コロナウイルスワクチン接種の促進を支援しようと、接種会場までのタクシーが無料になるサービスの提供を始めた。

　タクシー配車アプリ「DiDi」を提供する同社。支援では、約5万回分の乗車割引を用意する。支援の対象は、新型コロナウイルスワクチン接種の優先対象者になる医療従事者のほか、65歳以上の高齢者、基礎疾患がある人、高齢者施設で働く人で、高齢者には家族などが自身のDiDiアカウントから代理で配車することもできる。割引の上限は乗車1回あたり1,500円。合計2回分のクーポン（3,000円分）を提供する。

　同サポートを受けるには、特設サイトで必要事項を入力後、クーポンコードを入手し、DiDiのサービスエリア内で割引対象のワクチン接種会場を目的地または乗車地点に設定してから利用する必要がある。クーポンは自動適用。適用はアプリに事前登録されたクレジットカード、デビットカード、PayPayを使ったアプリ決済限定で、現金などの場合は除外になる。

　現在のクーポン割引施設は、1万3544施設（5月20日）。対象になる施設を順次、拡大しながら、全ての接種会場が対象となるように運営していくという。広報担当者は「両親や祖父母の移動のために、ぜひ利用してほしい」と呼び掛ける。

　医療機関に勤める札幌市内の20代女性は「日々、できるだけ人との接触を避けるよう、公共交通機関の混雑時間を避けたり、不要な外出をしたりしないよう心がけている。こうしたサービスはうれしい」と話す。