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新千歳ターミナルビルがリニューアル-温泉や体験型キャラクター施設も

オープニングセレモニーのテープカット

オープニングセレモニーのテープカット

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 「北海道の空の玄関口」新千歳空港ターミナル(千歳市)が7月15日、全2期のリニューアルのうち第1期オープンを迎えた。

国内初となる空港併設の温泉「万葉の湯」外観

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 同港は1992年7月1日に開港。年間約1700万人が利用する北海道最大規模の空港。昨年3月26日は国際線の乗客増加に伴い、地上4階・地下1階・延べ床面積約6万平方メートルの国際線旅客ターミナルも建設した。国内線ターミナルビルは4階建て。増築面積は約2万9330平方メートルで、総事業費は約200億円。

 同リニューアルではロビーの拡張やシートスペースの拡充、フライトインフォメーションシステムの更新、エレベーター、エスカレーター、トイレなどを整備しユニバーサルデザインを推進。苫小牧市で発掘される二酸化炭素の排出量が少ない天然ガスへの転換、冬期間の除雪で集めた雪をターミナルビルの冷房し雪冷熱エネルギーを利用するなど、エコエアポートとしてエネルギー管理の効率化も図る。

 そのほか「エンターテインメント空港」をコンセプトに航空旅客だけでなく地域住民にとっても時間消費型、滞在型の施設として利用を推進。国内空港初となる4種の浴槽や岩盤浴などを備えた温浴施設「万葉の湯」、3つのスクリーンを設け3D映画にも対応するエアポートシネマ「CINEMA CHITOSE(シネマ チトセ)」、チョコレートの歴史や文化の紹介、物販、製造の様子をガラス越しに見学することができるファクトリーとミュージアムを併設した「Royce’ Chocolate World(ロイズ チョコレート ワールド)」やテディベアを製造したドイツのぬいぐるみブランド「シュタイフ」のオフィシャルショップ、モーションディスプレー(カラクリ仕掛けで動くぬいぐるみ)、コレクションを展示するドイツ国外初の常設施設「シュタイフ ネイチャーワールド」、ドラえもんの「ひみつ道具」をテーマにしたアトラクションやグッズ販売、ドラえもんをモチーフにした飲食メニューの提供、ワークショップ展開ゾーンなどを設けた世界初となる空港併設型のドラえもんキャラクター施設「ドラえもん わくわくスカイパーク」などの体験型施設などを新規に展開。

 飲食店や物販店も「北海道ショールーム」をコンセプトに道内各地の名産や新たなラインアップで商品を展開し、一部店舗では同空港内限定のスイーツや新ブランドの商品を販売。「グルメワールド」では、等身大の市電模型やちょうちんなどをあしらいレトロの雰囲気を演出した「市電通り食堂街」の展開や道内各地の人気ラーメン店を集積した「ラーメン道場」も4店舗から10店舗に規模を拡大するなど充実を図った。

 当日は、北海道空港(同)の山本邦彦社長、ロイズコンフェクト(札幌市北区)の山崎泰博社長、藤子・f・不二雄プロ(東京都新宿区)の伊藤善章社長らによるオープニングセレモニーが行われた。山本社長は「より快適に利用してもらえる空港として航空旅客はもちろん、地域の方々にも楽しんでもらえる空港に生まれ変わった。皆さまに愛される空港を目指す」とあいさつ。オープン直後、待ちわびた観光客や地元客らで行列ができるなどでにぎわった。「甘いものが好きでロイズの工場見学ができると聞いていたのでとても楽しみにしていた」という20代の地元客や「子どもがいても楽しめるような施設がたくさんあるので旅行以外にも訪れるきっかけになった」という家族連れなど、利用客層の幅は広い。

 2期のリニューアルは12月を予定。1期のリニューアルを含め従来の1.6倍に当たる168店が出店するという。年間320億円の売り上げを目指し、航空機利用者以外の来場者数は約90万人を見込む。

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