イオン北海道(札幌市白石区本通21)が2月13日から、道内の「イオン」「イオンスーパーセンター」40店舗で「鹿肉団子のチタタプ豆乳スープ」の販売を始めた。
センチュリーロイヤルホテル(中央区)と北海道栄養士会(同)が昨年8月に開催した「みらいの『食べる北海道スープ』レシピコンクール」で、最優秀賞に選ばれた「シカのチタタプの豆乳スープ」をイオン北海道が商品化した。同社がシカ肉を使った総菜を製造・販売するのは、今回が初めての試みという。
レシピは釧路短期大学 生活科学科の学生 小椋彩花さんが考案。ミンチ状にした肉と山菜と合わせるアイヌ民族の料理「チタタプ」をヒントにしたという。みそと豆乳入りのスープに、シカ肉のひき肉とみじん切りのゴボウ、ギョウジャニンニクパウダーで作った肉団子をメインの具にして、大根、チンゲインサイ、ニンジンで彩りを加えた。コンクール受賞後に小椋さんと短大の教職員らで約3カ月間かけて試作・試食を重ねて商品化にこぎ着けた。
併せて、コンクールで入賞したレシピをまとめた「みらいの『食べる北海道スープ』レシピBook」をセンチュリーロイヤルホテルが作製した。具だくさんスープ部門(シカ肉・道産秋サケ)、お野菜たっぷりのポタージュ部門、北海道米のスープ部門の入賞作品とホテルシェフが考えたスープなど全15レシピを掲載。今月15日から同ホテルで配布を予定する。
同コンクール実行委員長の桶川昌幸さんは「商品化したスープは、アイヌ伝統の食文化に着目した未来と過去を融合した作品。今回の販売を通じて、シカ肉の消費拡大にもつながれば」と話す。
価格は537円(数量限定)。今月17日まで。