プレスリリース

札幌国際芸術祭2027(SIAF2027)開催方針の決定とディレクターの選任について

リリース発行企業:札幌市

情報提供:




札幌国際芸術祭実行委員会は、約2年後に開催する次回芸術祭、札幌国際芸術祭2027(SIAF2027)の方向性と芸術祭の企画立案を担うディレクターを決定いたしました。
次回芸術祭では、前回(SIAF2024)の取り組みをさらにアップデートさせます。冬季開催を継続しながら、札幌の独自性を生かし、札幌市民を中心に、誰もが参加・体験しやすい芸術祭の実現を目指します。
さらに、初回開催からの歩みをこれからのSIAFにしっかりつなげるため、多様な団体や企業などとの連携を深めるとともに、新たなディレクター体制を導入します。これにより、芸術祭およびそれを運営する事務局の持続可能性を確立していきます。
次回芸術祭の方向性
札幌ならではの独自性を生かす
前回に引き続き、降雪期の札幌の個性を最大限に生かした芸術祭を実現します。また、ユネスコ創造都市ネットワークなど、札幌市が持つ国際的なネットワークの活用を視野に入れます。
市民を中心に、誰もが参加・体験しやすい芸術祭に
何を見せるのかだけでなく、どう見せるのかにも重点を置きます。あらゆる世代が楽しめる内容を提供するとともに、来場者のニーズに合わせたサポートを検討し、より開かれた芸術祭を目指します。
持続可能な仕組みを構築する
芸術祭の持続可能性を高めるため、企画体制として新たに「ディレクターチーム」を導入します。また、予算や人材の広がりを模索する方法として、企業や地元関係者との積極的な協働を行います。
名 称:札幌国際芸術祭2027(略称:SIAF2027)
会 期:冬季開催(2027年1月~2月)
次回芸術祭も、札幌の街の魅力が最も発揮される冬に開催します。世界にはたくさんの芸術祭がありますが、雪の降る冬に開催される芸術祭はなかなかありません。この季節、この場所でしかできない特別な芸術祭を、札幌市民をはじめ国内外の多くの方に体験していただくための冬開催です。
ディレクター体制
ディレクターチーム(クリエイティブ/フェスティバル/スクール/スタジオ)
札幌国際芸術祭実行委員会では、各回異なるディレクターを迎え、組織体制を模索してきました。SIAF2027は、芸術祭そのものと、それを運営する事務局の持続可能な発展を目指し、新しい体制で挑みます。
SIAFは3年に一度のフェスティバルですが、開催年以外にも恒常的な取り組みを行っていることが特徴のひとつです。それらの要素を「フェスティバル」「スクール」「スタジオ」という3つの枠組みに整理し、それぞれの部門に、これまでSIAFに長らく関わってきた実務者をディレクターとして選任しました。さらにその体制構築を支えるアドバイザーとして「クリエイティブディレクター」を設置し、前回芸術祭・SIAF2024を牽引した小川秀明氏を選任しました。
これまでの「ディレクター」という役割を再構築し、4名のディレクターがそれぞれのミッションを担いながら、新しい体制の仕組みづくり、そして魅力的な芸術祭の実現に取り組んでいきます。





クリエイティブディレクター
小川秀明 OGAWA Hideaki略歴
オーストリア・リンツ市を拠点とする世界的な文化・芸術機関であるアルスエレクトロニカの研究開発部門、フューチャーラボの芸術監督・マネージングディレクター。 SIAF2024ではディレクターを務めた。
主な役割
・新体制ディレクターチームの統括
・SIAF継続実施に向けた体制の監修
・今後のSIAFのビジョンや創造戦略の提案
・SIAF2027のテーマ・コンセプトに関する企画方針の提示・監修
・国際的展開にかかる企画方針の提示・監修、企業連携の実施サポート、広報戦略への助言
選考理由
同氏は、SIAF2024ディレクターとして、芸術祭の市民浸透やプレゼンス向上に寄与しただけでなく、フェスティバル・スクール・スタジオを軸とした事務局体制案の基盤を築いた。さらに、国際的で幅広いネットワークや企業・行政との連携について豊富な経験を有しており、SIAF事務局の新体制構築に加え、芸術祭の将来的な持続可能性を高める国際性の強化や事業規模を維持拡大していくことが期待できることから、選考に至った。






フェスティバルディレクター
細川麻沙美 HOSOKAWA Asami略歴
テレビ局での展覧会制作・運営や、企画・展示業務を中心としたフェスティバル事務局への従事を経て、SIAF2014から札幌国際芸術祭に関わり、SIAF2024では未来劇場(東1丁目劇場施設)における展覧会企画を担当。
主な役割
・SIAF2027開催の基本方針の提示・監修
・SIAFを軸とした文化芸術の普及に関する企画方針の提示・監修 ・広報戦略に関する企画方針の監修
選考理由
同氏は、大型美術展の企画・運営や、文化庁メディア芸術祭事務局でのマネージメント業務などを通じて、アート分野で豊富な知見を蓄積するとともに、人脈を構築してきた。また、初回のSIAF2014から事務局マネージャーとして参画し、SIAF2017以降は全体統括業務を担ってきた。特にSIAF2024では、メイン会場のコーディネートや事業計画の構築を主導するなど、卓越した実践力と企画力を発揮している。これらの実績を踏まえ、SIAFの基本方針に基づいた企画立案やクオリティーコントロールが期待できることから、選考に至った。





スクールディレクター
漆 崇博 URUSHI Takahiro略歴
一般社団法人AISプランニング代表理事。北海道内でのアーティスト・イン・スクール事業をはじめとしたアートと社会をつなぐ担い手として活動。また、SIAF2014から札幌国際芸術祭に関わり、SIAF2024では札幌国際芸術祭事務局マネージャーとして、 SIAFスクール事業を担当。
主な役割
・SIAFの継続的な市民浸透に関する方針の提示・監修
・教育機関との連携に関する企画方針の提示・監修
・文化芸術に関する生涯学習プログラムの企画方針の提示・監修
選考理由
同氏は、初回のSIAF2014から事務局マネージャーとして参画し、特にSIAF2024ではSIAFスクール事業の担当として、自身が長年培ってきた経験を生かして市内の小中学校への出前授業や市民を中心としたボランティアプログラムを確立するなど、 SIAFへの市民参加の促進に大きく貢献してきた。SIAFスクールの取り組みは、同氏 を中心に現在も継続しており、SIAFを契機とした文化芸術の市民訴求の推進や、これ までのノウハウを生かしたSIAFスクール事業の発展的な拡充が期待できることから、 選考に至った。





スタジオディレクター
丸田知明 MARUTA Tomoaki略歴
丸田知明建築設計事務所の代表。SIAF2017からアーキテクト(建築設計)スタッフとして関わり、各会場の図面制作や現場監理、作品制作にかかるサポート等を担当。あいちトリエンナーレ2016及び2019、国際芸術祭あいち2022及び2025においても同様の役割を担っている。
主な役割
・展示およびイベントの会場構成、テクニカルオペレーションに関する監修(地元人材の育成を含む)
・企業連携及び研究・開発に関する方針の提示・監修
選考理由
同氏は、SIAF2017から事務局アーキテクトスタッフとして参画する一方、あいちトリ エンナーレ2016から国際芸術祭あいち2025においても同様の役割を担い、国際的なアート展における制作現場の豊富な経験を有している。展覧会に係る環境業務に精通しており、「スタジオディレクター」の主要な役割である芸術祭や関連イベントの会場構成およびテクニカルオペレーションを担ってきたことや、地元人材や企業との関係性も幅広く築いており、会場構成の統括にとどまらず、SIAFを通じた地元人材の育成や外部との連携強化が期待できることから、選考に至った。



ディレクターチームメッセージ
前回の芸術祭に続き、次回SIAF2027のディレクターを務めさせていただきます。SIAF2024で提示した、これからの芸術祭のコンセプト「未来に向けた『創造エンジン』『文化インフラ』『市民参加』の実現」をさらに深化させ、ユネスコ創造都市ネットワークの「メディアアーツ都市」である札幌が、持続的な未来志向の創造都市へと変容できるよう貢献していきたいと思います。
―――クリエイティブディレクター 小川秀明

SIAFは開催を重ねるごとに、札幌という都市の特異性や文化芸術に対しての認識を深めてきました。次回に向けては、過去の成果や反省を新体制でしっかり踏まえながらも、一層未来志向の展開を模索したいと思います。SIAF が文化のプラットフォームとなることを意識しながら、SIAFに参加しうる一人一人への想像力を持って、唯一無二の札幌らしい芸術祭を実現します。
―――フェスティバルディレクター 細川麻沙美

SIAFを「未来の学校」として位置付け、スタートしたSIAFスクール。これからの社会を予見し新たに描いていくためのこの学びの場を、教育機関との連携を軸に拡張します。SIAFスクールが芸術祭に参加する入り口となり、さまざまな世代、分野との恒常的な関係性を構築する仕組みとして機能することで、今までにないアクションと、多様なコミュニティが生まれるきっかけとなることを目指します。
―――スクールディレクター 漆 崇博

SIAF2027へ向けて、芸術祭の理念や構想を具現化するための技術的な役割を担う「スタジオ」を立ち上げます。 技術者の視点から芸術祭を再考し、この土地の歴史や、ここに生きる人々の営みを見つめ、共に学び、知識を分かち合うことで、新たな可能性が芽吹く実験的な場所になることを目指します。
―――スタジオディレクター 丸田知明
今後、SIAF2027のテーマやコンセプトを決定し、展覧会の企画立案・監修を行うゲストキュレーターの選定を進め、今夏を目処に発表する予定です。 引き続き、札幌国際芸術祭にご注目ください。

プレスリリースのPDFはこちら
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