ユリ根の生産者で構成する「ホクレン食用ゆり消費拡大協議会」などが9月15日から、ユリ根の普及を目的とした「ママを『ゆりね』で応援プロジェクト」を始めた。

ユリ根の炊き込みご飯

　少子化対策の一環として「妊婦に良いとされる成分が多く含まれるユリ根を少しでも食べてもらい、元気な赤ちゃんを産んでもらおう」と企画された同プロジェクト。

　「ユリ根は多彩なビタミンやミネラル類が豊富に含まれており、特にむくみの解消に良いとされるカリウムは野菜の中でもトップクラス。貧血に良いとされる鉄分や便秘の解消に効果的な食物繊維、胎児の発育に不可欠な葉酸も含んでいることから、妊婦にとって良い成分が多く含まれている野菜」と話すのは、ホクレン農産事業本部・野菜果実花き課の田村さん。

　国産ユリ根の約98％は北海道産で、栽培に非常に手間がかかるのが特徴。花の摘み取りや、手作業での植え付け・収穫、根切りなども含め約6年の年月をかけて栽培する。

　「職人とも呼ばれる北海道の生産者が丹精込めて愛情をかけてユリ根を育てる様は、赤ちゃんを大切に育てる母親の姿そのもの」。田村さんは「6年という年月で育てられたユリ根同様、母親の体の中ですくすく順調に赤ちゃんが成長するようにとの願いを込めて今回のプロジェクトを企画した」という。

　同企画では妊婦向け雑誌「たまごクラブ」や同誌サイト「たまひよWEB」、ポスター、ホクレンホームページ「きたやさい」内の特設サイトでユリ根のPRを行い、応募した妊婦の中から抽選で200人にユリ根を進呈。ユリ根の「食べ方がわからない」「調理法がわからない」などの声に応え、サイトではユリ根の成分や料理のレシピ、ユリ根ができるまでの過程などを紹介する。

　そのほか、札幌厚生病院（北3条東8）では、生産者代表から「安産教室」受講者（妊婦）にユリ根を贈るセレモニーも予定する。「妊婦さんに知ってもらうだけでなく、当企画をきっかけに広く一般の方にも認知していただければ。少しでも多くの方にユリ根に親しんでもらい、食べていただくことでユリ根の裾野を広げたい」とも。

　特設サイトの運営は11月15日まで。