「季刊・札幌人」出版社、ネット古書店オープン-寄贈先探しも

「アタマとココロに効く本」をコンセプトに、人文書、社会、自然など「ゆっくり読む本」を取り揃えるオンライン古書店「本の森 ひよこ堂」

「アタマとココロに効く本」をコンセプトに、人文書、社会、自然など「ゆっくり読む本」を取り揃えるオンライン古書店「本の森 ひよこ堂」

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 「季刊・札幌人」の出版を手がける札幌グラフコミュニケーションズ(札幌市厚別区厚別北1)は11月1日、オンライン古書店「本の森 ひよこ堂」をオープンした。

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 同社は、2005年9月に発行した「季刊・札幌人」秋号で「古書店」を特集。もともと本が好きで書店員の経験もあるという同社の荒井宏明社長は、取材を通して古書店との付き合いができたのをきっかけに同店のオープンを決めた。店名の由来は、古書店の経験がなく「見よう見まねで始めた『ひよっこ』だから」(荒井社長)という。

 「アタマとココロに効く本」をコンセプトとする同店は、人文書を中心に社会、自然、科学など「ゆっくり読む本」をラインアップ。オープン当初は、書籍、雑誌など約1,300冊を用意した。中には、初版で絶版となった「安部公房レトリック事典」(谷信介著、新潮社)や、「キスの科学(キスオロジー)-キスは寿命を延ばす」(坂本洋介著、近代文芸社)など入手しにくい貴重書も。

 「レトロ」のジャンルでは、「小型蒸気機関車取扱説明書」(札幌交通機械株式会社)、昭和24年に開催された「親善日米野球ブックレット」、昭和34年発行の「週刊野球 特集・巨人の強さはまだ甘い」などユニークな古書を取り扱う。

 同店では、古書の買い取り、委託、寄贈も受け付けているほか、それぞれの本に合った寄贈先を探す「本のコーディネート」も行う。「良書でも寄贈先によって役に立たないケースが多い」と話す荒井社長は、書店員の経験、古書の勉強、札幌の取材経験を生かし、「本」にとって一番価値のある寄贈先を探すという。「置かれる場所によって本の価値が違う。これからはそういうノウハウが必要」とも。

 荒井社長は「時期を見て郷土、札幌・北海道、北方圏関連の分野を増やしたい」とし、現在は勉強しながら収集している。今後は、「古書でも価格が下がらない」という工作舎、白揚社の品ぞろえを目指すとともに、書籍の在庫は常時1,500~2,000冊を目指す。

本の森 ひよこ堂札幌グラフコミュニケーションズ

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