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札幌で「クラフトビール」静かなブームに-独特の味わいにファン増える

クラフトビールを注ぐ様子

クラフトビールを注ぐ様子

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札幌市内の一部飲食店で現在、「クラフトビール」が人気になり始めた。

20代女性の常連客も

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 クラフトビールは、個人、または小規模なビール醸造所で職人が造るオリジナルのビール。品質を重視し、世界中の職人がそれぞれのこだわりで造り出すため、味わいは100種以上に上るともいわれている。札幌市内では「Beer Bar NORTH ISLAND」(札幌市中央区南2東1)、「カラハナ」(南2西7)、「古本とビール アダノンキ」(南1西6)、「Beer & Food HIGURASHI(ヒグラシ)」(南5西2)、「Maltheads」(南3西8)などがクラフトビールを提供する。個性的なビールの味わいに引かれてリピートする利用客が多く、ビールだけでなく日本酒やウイスキー好きの来店客、年齢層も幅広いという。

 大手メーカーが作るビールの多くは「ピルスナー」、ギネスビールなどの黒ビールは「スタウト」という種類で、クラフトビール専門店ではそのほか、「ペールエール」「ヴァイツェン」「IPA」などのビールを提供する。ホップの香りが強いものやフルーティーなもの、かんきつ系の風味がするものなど味わいはさまざま。

 開業5年目になるヒグラシの店主・千田智也さんに話を聞くと、「ここ1、2年、道外ではたくさんのクラフトビール店がオープンし、クラフトビールを主体とした大規模なビアフェスも多い。札幌では専門店のオープンラッシュなどはないが、クラフトビールならではの味わいを求めるお客さんは多い」という。江別にビール醸造所を持つ「Beer Bar NORTH ISLAND」では、毎月1回昼からクラフトビールを飲むイベントを行い、ファンが詰め掛け満席になることも多く、狸小路7丁目の「カラハナ」では、夏の時期に用意される小型のテラス席でにぎわう利用客の姿が多く見られる。

クラフトビールの原価は40%前後で、価格は1パイント1,000円前後が主流。「ぐびぐび飲むよりも、少しずつ飲むような趣向が強いためビール好きだけでなくウイスキーが好きな人などがはまるきっかけかもしれない。アルコール度数も5~10%以上まで幅広い」と千田さん。「好き嫌いは多いが、オリジナリティーがクラフトビールの醍醐味(だいごみ)。1年に1回しか造らないものや季節に合わせた限定味などもあり、コストは高いがその分付加価値は高い。ビールの新しい楽しみ型だと思う。札幌は店が少ない分、業界の横のつながりが強いのでさまざまな店を回遊するきかっけにもなれば」とも。

 来店していた20代の女性客は「クラフトビールはいろいろな味があって面白い。店に行くごとに違うビールがあったりして選ぶ楽しみ、通う楽しみもある」と話す。

「10月には『ばんけいスキー場』(中央区盤渓)で市内のクラフトビール店らとフェスも開催する予定」(千田さん)という。

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