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札幌・ススキノにフレンチレストラン「黒島」-ヒルトン小樽・料理長が独立

オーナーシェフの黒島祥之(よしゆき)さん

オーナーシェフの黒島祥之(よしゆき)さん

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 札幌・ススキノの複合施設「札幌M-SQUARE」(札幌市中央区南4条西2)に10月11日、フレンチをベースにしたレストラン「黒島」(TEL 011-530-9640)がオープンした。

「隠れ家」をイメージしたという店内の様子

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 店舗面積は85平方メートル。席数は28席。メルキュールホテル札幌(同)地下の空きスペースを生かし、「隠れ家的な店をイメージした」という同店。内装は一から手掛け、客とシェフの距離がより近くなるようにと、店内から見渡せるオープンキッチンにこだわった。

 オーナーシェフの黒島祥之(よしゆき)さんは札幌出身。「ヒルトン小樽(現グランドパーク小樽)」(小樽市)の立ち上げに携わり、メーンキッチンを皮切りに全てのセクションで修業を積み、27歳でバンケットキッチン料理長を務めた。28歳でマレーシアの「ヒルトン・クアラルンプール」で腕を磨いた後、29歳でヒルトン小樽のレストラン料理長に就任した。

 総料理長という立場を目の前にしながら、あえて独立の道を選んだという黒島さん。「ホテルのレストランでは、どうしてもコスト的な面で自分の思うような食材を仕入れることができない環境にあった。料理長という立場としても、北海道の料理人という立場としても、北海道の食材が使えない、メニューに『北海道産』と書けないことがストレスだった」と話す。

 自らの名を冠した同店のコンセプトは「旬の食材を感じるレストラン」と「五感に響く料理」。「私はまず行動するタイプ。『いい食材がある』と聞けば、ただ仕入れるだけでなく直接現地に赴き、生産者とじかに接している」と黒島さん。「ただ『○○○産』というだけの食材はどこにでも転がっている。自分がその生産者と言葉を交わし、本当に良いと思った食材のエピソードも交えてお客さまにご紹介することが、料理の価値を高めることになる」とも。

 黒島さんのこだわりで集めた道産食材とフレンチを融合させた料理を提供する同店では3種のコース料理を用意。色を楽しむ色彩コース「色感」(1万円)は、アミューズ=「黒の食感」、スープ=「白の海」、肉料理=「リッチな紫」など、色彩のみをメニューに表記する。「お客さまに『おいしい』と言っていただけるのは料理人としては当たり前。おいしい以上に、五感で満足し『楽しい』と感じていただける料理を提供したい」

 そのほかのコースは、肉じゃがなど「懐かしいおふくろの家庭料理」を現代フレンチにアレンジしたコース「懐感」(5,000円)と、高級食材をふんだんに使ったコース「五感」(1万5,000円)。

 21時からは、居酒屋メニューをフレンチ風にアレンジしたアラカルトも用意する。主なメニューは、「ラーメンサラダ」(2,500円)、「シェフオリジナル魚介のお好み焼き」「手羽先ギョーザ」(以上3,000円)、「北海地鶏の焼き鳥」(3,500円)など。ワインは、ヨーロッパ産や南米産、南アフリカ産のものなどを幅広くそろえる。

 「フレンチの店はたくさんあるが、自分は自分のこだわった道を歩んでいきたい。『料理は楽しく』がモットー。自分のエゴではなく、お客さまの良いところと自分の良いところを足して、楽しいものを生み出せれば」とも。

 営業時間は18時~24時。日曜・祝日定休。

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