2025年5月7日、北海道バレービジョン協議会（以下、「本協議会」）は、新千歳空港ポルトムホールにて設立総会を開催し、本協議会の発足を発表した。本協議会は、Rapidus社が千歳市に整備を進める次世代半導体製造拠点を契機に、北海道全体の産業構造や地域の可能性を見直し、将来にわたる成長基盤を再構築することを目的として発足した。本協議会の会長に就任した藤井裕氏（北海道経済連合会 会長）は「従来の公的主導に加え経済界も先頭に立って産官学金の知見を結集し、“オール北海道”で新たなビジョンを描き、動かしていく場である」とコメント。本協議会は、産業政策・人材戦略・社会基盤の再設計を総合的に描く構想プラットフォームとして、北海道全体の価値の再構築目指していく。また、本協議会は開かれた場として、多くの市町村や地元企業、グローバル企業まで幅広い連携を今後検討していく。
本日、2025年5月7日、北海道バレービジョン協議会は、新千歳空港ポルトムホールにて発足記念の全体会議およびメディアリリースを開催し、本協議会の設立を発表した。
　

＜本協議会の意義＞

本協議会は、Rapidus社が千歳市に整備を進める次世代半導体製造拠点を契機として、本道全体の産業構造や地域の可能性を見直し、将来にわたる成長基盤を再構築することを目的に設立されたものであり、単なる地域振興や個別企業の誘致を超えた、産業政策・人材戦略・社会基盤の再設計を総合的に描く構想プラットフォームとしての役割を担う団体である。
本協議会発足に伴う設立総会では、本協議会の会長に就任した北海道経済連合会 藤井裕会長より「Rapidus社によるこのプロジェクトは、北海道の経済振興にとどまらず、日本全体の産業競争力の強化、ひいては経済安全保障の観点からもきわめて重要なものである」との挨拶が述べられ、北海道にとっての転換点となるこのタイミングにおいて、どのような未来を描き、誰がその旗を掲げるのか――その問いに対する一つの答えとして、本協議会の意義が語られた。
さらに藤井会長は、「本協議会は、従来の公的主導に加え経済界も先頭に立って産官学金の知見を結集し、“オール北海道”で新たなビジョンを描き、動かしていく場である」とし、未来志向の取り組みを通じて、広域的かつ戦略的に北海道全体の価値を再構築していく意欲を示した。

＜初期ビジョン「北海道バレービジョン（石狩管内版） 1.0」＞

総会の中では、本協議会の初期ビジョンとして掲げる「北海道バレービジョン（石狩管内版） 1.0」の概要を紹介した。これは、Rapidus社の存在を一拠点にとどめず、次世代技術・人材・資本が本道全域で循環し、北海道が未来産業の土台を築くエリアへと飛躍するための中長期構想である。石狩管内を対象とした本構想を基本的な枠組みとし、今後は北海道全域を対象とする点も明らかにした。また、本協議会が果たす役割についても明確にし、ANIC（北海道新産業創造機構）が中短期の施策推進を担うのに対し、本協議会は長期的視点から構想と対話を深め、北海道全体の将来像を構築する“シンクタンク機能”を担う組織であることを強調した。
今後、本協議会では複数のテーマに応じた専門部会を組成し、産業振興・人材育成・地域連携などの分野で具体的な議論とプロジェクト形成を進めるとともに、北海道バレービジョンのブラッシュアップも図っていく予定。また、発足と同時に行われたフォトセッションでは、産業界、自治体、大学、金融など道内外の多様なステークホルダーが一堂に会し、本協議会の理念に賛同する意志を共有した。

＜本協議会の役割と特徴＞

本協議会は、北海道に生まれつつあるこの新たな動きが一過性に終わらず、持続的かつ広域的な成長につながるための基盤として、構想から実行までを担うハブとしての機能を果たしていく。そして、本協議会は開かれた場として、多くの市町村や地元の企業、そしてグローバル企業まで、あらゆる主体がつながる場として発展し続けていくことを目指していく。
その根幹を支えるのは、会員の皆様の知見、専門性、そして行動力に他ならない。本協議会は立ち上がったばかりであるが、今後も多くの皆様との連携を通じて、北海道の未来をともに描いていきたい。

■本協議会の役割と特徴
- 行政と経済界が先頭に立ち、道内外の関係者と共に未来産業戦略を描く新たな会議体
- 長期視点から構想と戦略策定を担う
- 実行可能なプロジェクトと提言を生み出す“動かす会議体”としての実践性を有する
- また、俯瞰的・横断的視点を備えた「北海道版シンクタンク」としての機能を併せ持つ
- 産官学金の多様な分野の会員の知見・専門性を結集する「新しい形のプラットフォーム」

＜会員一覧＞

Rapidus株式会社、日本通信株式会社、東日本電信電話株式会社、株式会社北洋銀行、株式会社北海道銀行（ほくほくフィナンシャルグループ）、北海道経済連合会、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
学校法人札幌日本大学学園、公立大学法人公立千歳科学技術大学、国立大学法人北海道大学、学校法人鶴岡学園 北海道文教大学、学校法人立命館 立命館慶祥中学校・高等学校
鹿島建設株式会社、清水建設株式会社、全日本空輸株式会社、大成建設株式会社、株式会社電通北海道、東急株式会社、日本航空株式会社、株式会社日本エスコン、日本電気株式会社、北海道エアポート株式会社、一般社団法人北海道商工会議所連合会、北海道電力株式会社、三菱地所株式会社、株式会社デジックアドヴァンス、株式会社ノーザンホースパーク
石狩市、恵庭市、江別市、北広島市、札幌市、新篠津村、千歳市、当別町、苫小牧市

＜当日の写真＞

藤井会長のご挨拶


全会員・会長・監事・顧問の集合写真


協議会を構成する産官学の代表者と会長・顧問


設立総会の様子