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北海道・白老町に「界 ポロト」 アイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」近くに

ポロト湖畔に建つ温泉旅館

ポロト湖畔に建つ温泉旅館

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 ポロト湖畔に面する温泉旅館「界 ポロト」が1月14日、北海道白老町にオープンした。

「□の間(しかくのま)」(特別室)

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 星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド「界」の19施設目となり、ブランドとしては北海道初となる同施設。コンセプトは「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」。湖にせり出したとんがり屋根の湯小屋が特徴的な温泉旅館がアイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」の近くに開業した。

 ポロト湖に面した全客室は、アイヌ民族の暮らすチセ(アイヌ民族の家)から着想を得て設計したといい、全4タイプの客室全てに、伝統的なチセの中心にあった四角い「炉」をイメージしたテーブルを配置している。室内には、アイヌ民族の生活から着想を得たというアート作品を設け、壁紙やクッションにはアイヌ文様が施してある。

 温泉は、世界的にも珍しい「モール温泉」が楽しめる異なる2つの大浴場を用意。独特な茶褐色の湯が特徴のモール温泉には、皮膚の再生を促進させる働きがある「フミン酸」などが含まれ、「美肌の湯」ともされる。同じくアイヌ民族の建築から着想を得たというとんがり湯小屋にある「△湯(さんかくのゆ)」は、内風呂と露天風呂をそなえる。「〇湯(まるのゆ)」は、洞窟の中や地中にいるかのような空間でモール温泉を楽しめる。どちらもポロト湖周辺と環境に溶け込み、地元に愛される名湯を目指す。

 設計を担当した建築家の中村拓志さんは「白老は、かつてアイヌ民族のコタンがあった場所で、現在、敷地の向かいにはウポポイが再現したチセの集落がある。そこで客室は美しい湖を敷地内に引き込んで、その集落と白樺の森の中からポロト湖と樽前山を望む室内とした」と話す。「特にこだわったのは、2つの風呂小屋。ひとつはアイヌ建築の特徴である『ケトゥンニ』構造。そして、もう1つは地中に抱かれるかのような感覚に。自然の恵みである温泉に感謝しながら、この場所にしかできない体験とともに自然とひとつになれる感覚を楽しんでほしい」とも。

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