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日本野鳥の会、北海道の小学校へ小冊子配布 「オオジシギ」保護目的に

昨年度の苫小牧市立ウトナイ小学校での贈呈の様子

昨年度の苫小牧市立ウトナイ小学校での贈呈の様子

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 日本野鳥の会(東京都品川区)が北海道内の小学校を対象に、オリジナル小冊子「おかえりオオジシギ」を配布している。

日本野鳥の会オリジナル小冊子「おかえりオオジシギ」

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 オオジシギは、主に北海道の畑や牧草地、草原などで繁殖している渡り鳥。夏の終わり頃にオーストラリアまで移動して越冬し、春に北海道へ戻ってくる。体長は約30センチ、体重は170グラムほど。環境省版レッドリストでは、本州中部で生息地が減少しているという理由から準絶滅危惧種に指定されている。同会の2017年の調査では、17年前と比較して勇払(ゆうふつ)原野(苫小牧市)で個体数が3割減少していることが確認され、2018年の調査ではオオジシギの生息には草地や湿地が重要との結果が出たという。

 同会は、繁殖期の分布域がほぼ北海道のみと非常に狭く、絶滅危惧種となる可能性が高いオオジシギを対象に2016年、オオジシギを保護するプロジェクトを開始。北海道の身近な場所で生息していても知名度が低いオオジシギを多くの人に知ってもらうため小冊子「おかえりオオジシギ」を制作した。2018年度に道内33市町村・398校の児童3万1000人に配布し好評だったことから、本年度はさらに範囲を広げ50以上の市町村の小学校を対象に配布する。

 オオジシギがどんな鳥なのか、日本とオーストラリアを渡る一年の暮らしやオオジシギの探し方などイラストを使って親しみやすく解説している。仕様はオールカラー、20ページ。

 希望者は、教育委員会または小学校経由で同会へ問い合わせすることで入手できる。来年3月ごろまで。

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