ユナイテッド・シネマ札幌(札幌市中央区北1東4)で11月27日、映画「そらのレストラン」完成披露試写会が行われ、出演者らが舞台あいさつを行った。
同作は、クリエイティブオフィスキュー(札幌市)が、映画「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」に続いて、企画・制作した北海道映画シリーズ第三弾。北海道せたな町を舞台に、実際にこの町で循環農業に取り組む自然派農民ユニット「やまの会」をモデルに、チーズ作りを軸にした仲間の絆を描く。昨年9月から10月にかけて、せたな町で長期ロケを行った。
舞台あいさつには、主演の大泉洋さん、本上まなみさん、深川栄洋監督が登壇。サプライズゲストとして、映画にも出演しているオフィスキュー会長の鈴井貴之さんが、劇中で大泉さんが乗っていたバイクを押しながら登場した。
大泉さんはシリーズ1作目を振り返り、「『しあわせのパン』の完成試写会の時に私に娘が生まれたという知らせがあったのでもう7年前になる。パンを作り、ワインを作り、今回はチーズを作り、何かを作っているわけで」と会場を笑わせた。「前作までのようにほんわかとした北海道のテイストを残しつつも、深川監督が人間を色濃く描き、ストレートだが、じんとくる話に仕上がり、今までとはまた違う話になっている」と映画のイメージを伝えた。
本上さんは大泉さんの妻役を演じたことから、子役の庄野凜ちゃんとのエピソードを披露。「大泉さんが凜ちゃんをものすごくかわいがっていて、なんて愛情にあふれている人だと思っていたが、本当は娘さんと離れていて寂しかったんだね」と話すと、「娘に会えない寂しさを凜ちゃんにぶつけていました」と大泉さん。映画について、本上さんは「この楽しい仲間たちの営みを早くみなさんに見ていただきたいと思いながら撮影していた。ファンタジックなシーンもあるが、ほとんど実話がベースになっていると聞いてびっくりした」とも。
深川監督は「大泉さんのたたりで天候に恵まれず撮影が大変だった」と切り出し、大泉さんと本上さんの夫婦役についての印象を「とても相性のいい夫婦役を演じていただいた。この3人の家族を見ていくと温かい気持ちになる」と話した。
鈴井さんは「今年北海道は大変なことがたくさんあった。この映画をきっかけに、北海道をみなさんの手でより一層盛り上げていただければ」と呼び掛ける。
来年1月25日から全国公開。