札幌プリンスホテル「スカイラウンジ トップ オブ プリンス」(札幌市中央区南2西11、TEL 011-241-1111)の女性バーテンダーが現在、「2016 ビームサントリー ザ・カクテルアワード」で優秀賞を受賞したカクテルを提供している。
同アワードは、1994年から実施されている日本最大級のカクテルのコンペティション。今年は10月12日、グランドハイハット東京(東京都港区)で開催された。ロングカクテル部門とショートカクテル部門があり、同ホテルの名取麻子さんが考案した「Sweet Garden(スイートガーデン)」がロングカクテル部門で優秀賞を獲得した。
第1次選考の書類審査には過去10年間で最大の約1700人の応募があり、その中から最終選考に残った12人のバーテンダーがステージでカクテルを作り審査に挑んだ。各部門で最優秀賞、優秀賞が選ばれ、2部門のうち1作品がカクテルアワード2016に輝いている。北海道からの入賞者は1人だけで、同ホテルからの入賞は10年ぶりだという。
バーボンウイスキーの「メーカーズマーク」と「ブラッドオランジーナ」を組み合わせ、チェリー系の華やかさとハーブやライムのフレーバーを加えている。「メーカーズマーク」の歴史やアメリカで親しまれているチェリーパイに「家族」という共通のキーワードを見いだし、カクテルのコンセプトにしたという。
名取さんはバーテンダー歴6年目。以前は同ホテルの朝食に給仕しながら実家の飲食店の手伝いをしていたという。たまたま休憩時間に、同ホテルのバーテンダーがカクテルコンテストの練習をしているのを目にして「面白そう」と感じたことがこの世界に入ったきっかけ。名取さんは「29歳にして初めて洋酒の世界へ飛び込んだ」と当時を振り返る。
くしくも名取さんの祖父もすすきのでバーテンダーをしていた経歴がある。相談したところ、「先輩はみな年下。その世界に入る覚悟はあるか」と聞かれたという。「今回の受賞を誰よりも祖父が喜んでくれた」と笑う。
営業時間は17時30分~23時(金曜・土曜は24時まで)。