札幌モエレ沼公園(札幌市東区モエレ沼公園1)で9月5日、「モエレ沼芸術花火大会2015」が開催された。
今年初めての試みとして、前半30分に「庭園花火コレクション」を実施。同コレクションでは公園を花壇に見立てるというプロデューサーからのオーダーがあり、それに合わせて花火プログラマー3人が、モエレ沼公園ならではの地形を生かした花火演出を行った。
初参加の平山英雄さん(紅屋青木煙火店)はモエレ沼の丘陵に横並びに花開く花火と、大地から一筋の炎が鼓動のように感じる演出後、大地から扇のように広がる華やかな花火を上げた。「公園全体が持つ美しさを生かし、ライティングも使ってアートに見せることを意識した」と話す。大矢亮さん(Pyrosmith)は「花火の玉数を増やさず光の美しさと闇の静けさのコントラストを生かしたプログラムにした」。飯塚史久(ハナビランド)さんは「日常にある美しい庭をイメージした」と話す。
本編の花火イリュージョンは「『夜空の歌』Great Sky Art」をテーマに実施。昨年に引き続き「内閣総理大臣賞」の最多受賞者で2013年「現代の名工」に選ばれた花火師・野村陽一さん(野村花火工業・茨城県)、花火師・堀内幸敏さん(アルプス煙花工業・長野県)、今年のゲスト花火師・青木昭夫さん(紅屋青木煙火店・長野県)により、約50分間連続で1万5000発(尺玉37発)の花火が打ち上げられた。
全ての花火打ち上げが終わった際、大きな拍手と「すごかった」という声が会場のあちらこちらから上がった。
今年の観客動員数は昨年の1万5000人を上回る1万8000人。チケット総売り上げ枚数は1万8500枚を越えた。翌日に会場で行われたイベント「日本一たのしいゴミ拾い」には約800人が参加した。