札幌・発寒の多目的ホール「はっさむ地区センター」(札幌市西区発寒10条4、TEL 011-662-8411)で11月23日、「第3回全国中学生映画祭」が開催される。主催は北海道コミュニティシネマ・札幌。
中学生が制作した映画の発表の場を設けることと、全国で同じような活動をしている同志との交流を目的に2009年11月に初めて開かれた同イベント。昨年は、北海道立近代美術館の講堂で4作品を上映し、同世代の学生や家族、美術館に訪れた人など約180人が足を運んだ。
3回目となる今回は、札幌市・つくば市・東京都・川口市・川崎市の5都市が参加。中学生が自分たちの手で映画作りを行う映画ワークショップで制作した短編5作品を上映。札幌からは今年で5回目を迎えた「子ども映画制作ワークショップ 2011」で制作した「命の樹」を出品する。
北海道コミュニティシネマ・札幌では、札幌市内を舞台に中学生が自分たちの手で短編映画を作る「子ども映画制作ワークショップ」を実施。過去2005年「モエレ沼公園」、2008年「札幌芸術の森」、2009年「大通公園」、2010年「狸小路商店街」で撮影を行い、今年は屯田兵開拓の歴史を持つ「発寒商店街」を舞台に撮影した。講師は、札幌の市営映画館シアターキノ代表で北海道コミュニティシネマ・札幌理事長の中島洋さんと、劇場映画「壁男」やテレビ・CMで活躍する映画監督の早川渉さん。
「命の樹」は発寒を舞台に、家族と折り合いが悪く鬱屈(うっくつ)した思いを抱えていた主人公「美樹」の前に、過去からタイムスリップしてきた自分の先祖である屯田兵一家の女の子「梅」が現れ、彼女との交流の中で街の歴史や命のつながりに気付いていくというストーリー。
市民公募で選んだ脚本を基に、公募で集まった中学生24人が役者、演出、技術、美術、音楽の5チームに分かれ制作に取り組んだ。毎週日曜日に集まり、制作準備、撮影、編集、仕上げと制作の全過程を中学生自身が行った。5月末から制作を始め、4カ月かけ上映時間29分の作品を完成。主題歌も中学生自身が作詞作曲した。
「今回の映画は命のつながりがテーマ。命の大切さや絆などさまざまなメッセージが詰まっている作品なので、大勢の人に足を運んでもらいたい」とシアターキノ代表の中島さん。
13時30分開場、14時上映開始。入場無料。