札幌・電車通り沿いに西洋料理店「新洋食 KAZU(カズ)」(札幌市中央区南1条西5、TEL 011-252-3711)がオープンして3カ月がたった。
店舗面積は18坪。席数は、カウンター6席、テーブル席22席の計28席。店内は、ぬくもりのある木目を中心に落ち着いた空間に仕上げた。カウンターは「調理の様子を楽しみながら食事ができるように」と来店客との距離が近いように工夫し、壁面に設けた黒板では日替わりメニューや、その日の「おすすめ」メニューを紹介する。
オーナーシェフの古田一美さんは旭川や札幌のホテルで調理師としてキャリアを積み、札幌市内のフレンチレストランなどで総料理長として腕を振るった。古田さんは「自分の料理を支持してくれるお客さまが付いてきたことで独立を決意した。お客さまからも、実際に独立への後押しがあった」と話す。
「『新洋食』というのは、新しいアレンジや新たな創作という意味ではない。日本でいう『洋食』というくくりは非常に狭く、ハンバーグやエビフライなどに収まってしまう。あくまで西洋料理の基本を忠実に行ったうえで、いろいろなことをやってみたいという思いから『新洋食』と名付けた」と古田さん。
古田さんの「おすすめ」は、つぎ足しで作る伝統のデミグラスソースで仕上げたランチメニューの「ハンバーグ」や「ハッシュドビーフ」(以上1,155円)。国際線のファーストクラスや洞爺湖サミットでも使われた「しずお農場」(士別市)産の「士別サフォークのタタキ風 ゆず風味ドレッシング」(1,260円)や「桜姫鶏のレバームース」(630円)、フランス・アルザス地方名物のクリームチーズのピザ「タルトフランベ」(1,050円)、野菜料理なども「おすすめ」だという。
ドリンクは、生ビール、ウイスキー(以上480円)、焼酎(400円)、リキュール、カンパリ、カシス、ピーチリキュール(以上500円)、ソフトドリンク(300円~)など。ワイン(ボトル=2415円~、グラス=630円~)は、フランス産を中心に40種以上をそろえる。そのほか、コーヒーはグアテマラ産の有機栽培のものを使い、アイスコーヒーは水出しで提供するなどのこだわりも見せる。
オープンから3カ月。客層は40~50代の女性が8割で、古田さんの料理を知る以前からのなじみ客も多いという。
「年配の方など、ゆっくり時間を過ごせるような方に来てもらえれば。細く長く営業していく中で、『何かあったらKAZU』と思っていただけるような店にしたい」と古田さん。「『気軽においしいものを食べてほしい』と考えているので、実家に帰ってご飯を食べるような感覚で気軽にお越しいただければ」とも。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=17時~23時。日曜定休。