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札幌の企業が「木彫り熊」3Dプリント商品開発 伝統工芸とテクノロジーを融合

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 白老町在住のアイヌ工芸作家・山田祐治さんの木彫り作品を再現した商品「SINKOP(シンコプ)」が現在、民族共生象徴空間(ウポポイ)(白老町若草町2)内の国立アイヌ民族博物館ミュージアムショップ始まっている。販売はエムブイピークリエイティブジャパン(札幌市)。

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 山田さんは北海道白老町在住。1954(昭和29)年生まれで、1968(昭和43)年からアイヌ木彫家の父・国雄さんに師事。木彫り熊など数多くの作品を制作し、アイヌ伝統工芸のさまざまな賞を受賞。アイヌ文化の知識・技能に習熟し、国内外にむけてアイヌ文化の保存継承および普及に積極的に取り組んでいるという。

 同商品の開発にあたっては山田さんが制作した「吠(ほ)える熊」「鮭喰(く)い熊」「座り熊」の木彫り作品3種を、北海道立総合研究機構工業試験場(札幌市)で3次元でデジタルデータ化し、3Dプリンターで出力。UVレジンを原料に立体造形して、形や毛並みなどの細部にわたり培われてきた伝統工芸の技を忠実に再現したという。3Dデータを出力するためサイズは自在。商品は実物の作品よりも小さい、体長数センチのオーナメント(880円)をはじめ、チャーム(770円)、ピアス(1,650円)を販売する。

 商品化に至る取り組みは、ミュージアムグッズ愛好家・大澤夏美さんが定期発行している小冊子「ミュージアムグッズパスポート Vol.5」(500円)でも紹介された。同冊子に掲載されたエムブイピークリエイティブジャパンの社長・大海恵聖さんと山田さんの対談では、制作のきっかけや思いを読むことができる。

※商品名シンコプのプはアイヌ語のカタカナ表記を用い小文字のプとするのが正しい

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