札幌・東区のモエレ沼公園で9月5日に開催される花火大会「モエレ沼芸術花火2015」の概要が発表された。
「企業のバックアップに頼らない『市民による市民のための夏祭り』」をコンセプトに2012年からスタートした同イベント。昨年は1万5000人を動員し、チケット売り上げの中から58万8,000円をモエレ沼公園の遊具の修繕費として寄付した。今年は1万8000人の動員を目標とする。
昨年に引き続き、「内閣総理大臣賞」の最多受賞者で2013年「現代の名工」に選ばれた花火師・野村陽一さん(野村花火工業・茨城県)、花火師・堀内幸敏さん(アルプス煙花工業・長野県)を迎える。野村さんと共に2大花火師と呼ばれる花火師・青木昭夫さん(紅屋青木煙火店・長野県)をゲストに、音楽と花火を融合させた花火イリュージョンもバージョンアップする。
打ち上げをコンピューターで制御して音楽の強弱に合わせた演出を施すのが特長。今年は紅屋青木煙火店の花火プログラマーの参加により昨年以上の演出で、前編と本編の2部構成で展開するという。
前編は「庭園花火コレクション」とし、モエレ沼公園の奥行きや起伏を生かした新しい花火アートを表現する。本編の花火イリュージョンは「『夜空の歌』Great Sky Art」とし、尺玉打ち上げ数は昨年の32発から37発へ増加。総打ち上げ数も1万2000発から1万5000発へ増やす予定。
当日は11時からフードブースをオープンし、花火が始まるまでの間は、特設ステージでライブイベントなどを行う。
事務局長の浦谷幸史さんは「花火の演出について多くのお客さまから歓喜の声や称賛の感想をいただき、その声に応えるように花火師やプログラマーを増やしたので、より充実した花火をお見せできる。会場から地下鉄駅までの退場時間がかかるなど昨年の課題を解消するため、公共交通機関を軸としたスムーズな輸送計画を心掛ける」と意気込む。
開催委員長の糸川一也さんは「モエレ沼公園は今年で開園10周年。市民が同公園を誇りに思えるような花火アートを楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
当日の運営は学生を中心としたボランティアスタッフ200~250人で組織。現在、ボランティアを募集している。翌日の午前に実施する同会場の清掃イベント「日本一たのしいゴミ拾い」の参加者も併せて募集する。
開催時間は、昼の部=11時~17時、夜の部=17時~21時(ステージイベントは18時30分~)。昼の部は入場無料。夜の部の入場料は芝席=大人3,500円(当日4,500円)、小学生500円、プレミアム席=7,000円(同9,000円)。なお、チケットはすでに完売している。荒天時は翌日に順延。問い合わせは同イベント開催委員会(TEL 011-375-7271)まで。