地下鉄円山公園駅近くに5月1日、北海道の生産者が開発した食品をメーンに販売する「北海道farm’s(ファームズ)」(札幌市中央区北1西23)がオープンした。
店舗面積は約20坪で、店内にテーブル8席のイートインコーナーを併設する。
チーズ、スイーツ、ジュース、ハム・ソーセージ、飲料、農産物・加工品、雑貨など約50社の生産者手作り商品をメーンに取り扱う。今後もアイテム数を増やし、契約生産者も100社ほどに広げていく予定。いずれも北海道内の農園や牧場、工房の商品だが、他店ではあまり流通していないものが多いのが特徴だ。
店長の辻村英樹さんは10年前に本州から移住してきた中小企業診断士で、北海道経済産業局長が認定する経営革新等支援機関として、道内の生産者の新規事業立ち上げ支援、商品開発、販路開発などに携わってきた。同店に並ぶ商品は、仕事を通して知り合った顧客が開発した商品や、大手流通に乗りづらい小ロット生産品、季節限定の商品や有機・無農薬の商品をメーンに、少量ずつ辻村さんがセレクトしている。
物作りは得意だが販売経験が少なく苦手意識が強い北海道の生産者の支援を、より生産者に近い立場で継続してトータルでサポートしていく必要性を強く感じていたという辻村さん。販売支援を目的に1年前から具体的に構想を練り、新しい商品に対して反応が良い円山エリアにアンテナショップをオープンする運びになったという。
店では商品を販売するだけでなく、生産者が商品開発した後のパッケージ開発業務や販路開発、生産者の販売ノウハウの教育までトータルでサポートする場所としても活用していく。
オープンしたばかりだが、売り切れて補充が追い付かない商品も多い。白樺樹液ドリンクや黒豆甘納豆、無農薬のお米などは、まとめ買いしていく客も多く人気商品となっている。生産者同士がマッチングして開発した「6種の有機ベリーと白樺樹液のコーディアル」(1,200円)、「海藻と発芽雑穀のごはんの素」(1,000円)、メロン農家が開発した「感動野菜ドレッシング サニーショコラ」(768円)など、辻村さんが支援した商品も並ぶ。
5月末までオープニングキャンペーンとして、「花茶」(千歳市)の手作りジェラートを特別価格(シングル=250円、ダブル=350円)で販売する(価格は全て税別)。
「北海道で頑張っている生産者の方々のことがわかるディスプレーを心掛けている。これから商品を充実させていくが品数が少ない商品もあるので、早めに来店いただければ」と呼び掛ける。
営業時間は10時~18時。