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札幌へ避難する被災者支援イベント-物資支援や地域交流の機会創出

過去のイベントの様子

過去のイベントの様子

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 震災で札幌へ避難する被災者の支援イベント「ようこそあったかい道(どう)」が10月15日、「被災者支援市民活動センター」(札幌市中央区南8条西2)で開催される。主催は、避難地区での自立支援を目的に、被災者らが運営するリサイクルショップ「みちのくリサイクル」(白石区)のプロデュースを手がけるルーツ・オブ・ジャパン(豊平区)の湊源道社長が代表を務める支援団体「ようこそあったかい道実行委員会」。

被災者の人と触れ合うゆるキャラ「コアックマ」

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 今回で4回目を迎える同企画。物資の提供や地縁・血縁のない状態で孤独な生活を強いられている被災者に、地域とのつながりやコミュニティーへ参加する機会創出などを目的に始まった。「震災から半年が過ぎた今でも札幌へ避難している被災者の正確な人数は把握しきれていないのが現状だが、イベントを開催する度に参加者や協賛してくれる企業や団体も増えた」と湊さん。「今回は20を越える団体が参加し、過去最大規模のイベントを開催できるはず」と期待を寄せる。

 今回のイベントでは、「寒い冬も心配無し、あったかい道民がお迎えします。」をキャッチコピーに冬季に向けた衣料品やタイヤなどの越冬するための物資提供やご当地ゆるキャラ「コアックマ」と触れ合うことができるキッズコーナー、「冬道の歩き方講座」、弁護士を迎えた「法律相談コーナー」、雇用創出のための「就職相談コーナー」、札幌以外の北海道の地区や田舎暮らしなどに関する相談ブースなど情報提供のコンテンツも充実させるという。「当日は支援団体『BOND & JUSTICE(ボンドアンドジャスティス)』のメンバーも駆け付ける。彼らも家が流されたり原発近隣で暮らしていた人たちだが、復興に向けて精力的に支援活動を行っている。震災に対して立ち向かう彼らの背中を見て勇気づけられてほしい」

 参加者にはツイッターやフェイスブックのアカウントを書き込むことができるシールや、現地のみで使える通貨を配る。「避難した人たちは10~30代の方が多くSNSに関する知識や意欲も豊富なので、情報の発信や交換を行いながらお互いコミュニケーションを取るきっかけづくりも行いたい。現地通貨を発行することで物資を平等に配布できるよう試みる」。イベントの様子はユーストリームで配信も行う。「避難した被災者の現状や生の声を聞いてもらいたい」

 「引きこもって精神的に追い込まれてつらい思いをしている方も多い。イベントを通して人と話したり自分から行動を起こして自立するために立ち上がるきっかけになってほしい」と湊さん。「今回はSNSの活用など実験的な取り組みも多い。北海道で行ってきた活動データを取って都府県の避難地区での支援活動へ今までのノウハウを提供し、支援の指針を示すことができれば」とも。

 開催時間は10時~16時。事前の申し込みが必要で、一般からの参加は不可。

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