北海道産小麦を使ったオリジナルパンの試食・販売イベントが7月1日、札幌市内の4ホテルで始まった。企画はホクレン農業協同組合連合会(札幌市中央区北4条西1)。
日本の小麦自給率の中で、麺用途における国産小麦の使用割合が7割程度なのに対し、パン用途の使用割合が1割未満に低迷していることを受け企画された同イベント。2004年度から毎年、道内(主に札幌市内、函館、旭川など)のホテルで「北海道民に広く北海道産の小麦を食べてもらうこと」を目的に行われてきた。
今年は10月末までの4カ月間、1カ月ごとに各ホテルが、従来から提供しているパンを北海道産小麦に変えたものか、同イベントのために開発したオリジナルのパンを提供する。ホテル内のベーカリーショップでは、オリジナルパンの試食コーナーの設置・販売を行い、ホテルの宿泊者向けに朝食パンとしても提供する。
7月1日~31日の提供となる「ノボテル札幌」(南10条西6)では、「道産小麦パンフェア」と題し、道産小麦「ハルユタカ」を使ったホテルメードパン4種を提供。メニューは、毎年定番の「イギリスパン」(350円)ほか、今年初登場となる「ブリオッシュ」(300円)、「メロンパン」(100円)、オレンジピール・レーズン・パインなどのドライフルーツを練りこんだ「特に女性に人気」という「フルーツパン」(120円)をそろえる。同ホテルでは朝食ビュッフェや、ランチのフレンチ&デザートビュッフェでも、イギリスパンとブリオッシュを提供する。
そのほかの提供ホテルは以下の通り。8月=「札幌パークホテル」(南10条西3)、9月=「札幌全日空ホテル(北3条西1)」、10月=「札幌グランドホテル」(北1条西4)。
「これまでパン用途の北海道産小麦は生産性が低く、需要があるのに販売が滞っていた」とホクレン農業協同組合連合会農産部麦類課の石井さん。「近年、その生産は拡大し生産性も高くなってきている。中・長期的な見通しで、官民一体となって北海道産小麦を広めていきたい。地産地消の意味でも、北海道で育った小麦で作るパンを北海道民の方々にぜひ召し上がっていただきたい」とも。
10月31日まで。