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道新ホールで北海道出身お笑いコンビアップダウンが2人芝居音楽劇

劇中の様子

劇中の様子

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 2人芝居音楽劇「桜の下で君と」が8月21日、道新ホール(札幌市中央区大通西3)で開催された。

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 同劇は北海道出身のお笑いコンビ・アップダウンの阿部浩貴さんと竹森巧さんが、1945(昭和20)年5月、鹿児島県陸軍知覧飛行場から、2人乗り戦闘機で特攻した教官と教え子の絆の物語を演じた。

 劇は現代を舞台に、アップダウンが「桜」をテーマにしたネタの漫才から始まる。本番を終え、楽屋に戻るが、竹森さんは「自分たちも40代になり、ただ笑わせるだけではなく、笑いを使って大事なことを伝えていけるものを作りたい」と、特攻隊を題材にしようと提案。阿部さんは「命を捨てて戦った人たちのことを笑いになどできない」と反対するが、竹森さんの説得で特攻隊をテーマにした音楽劇を作ることを決める。

 2人は第四十五振武隊長として1945年5月28日、2人乗り飛行機で特攻した関根一郎(実在の人物、藤井一中尉がモデル)という人物をフォーカス。「なぜ2人で突撃したのか」と竹森さんと阿部さんは調べを進めていくところから始まった。1942(昭和17)年、関根が教官を務める熊谷航空学校に14歳の久保玄七が入学。「空を飛びたい」という純粋な憧れを持ち、甘えん坊で子どもっぽい玄七のことを、関根は厳しく指導しながらも弟のように思い、師弟の絆を深めていった。一方、戦局は厳しくなっていき、関根の教え子が次々と戦況の悪い東南アジアへ飛び、散っていく。「事あらば戦艦に自爆せよ」と教えてきた関根は、忸怩(じくじ)たる思いで、教官として軍人として自分の生き方を自問する。

 教官・関根一郎は実在の人物である藤井一中尉をモデルにしており、アップダウンの2人は特攻要員だった山﨑健作さんに話を聞き、同劇をつくり上げていったという。2人は山﨑さんの話を聞き「『日本を守りたい』という強い思いを持って、日本の未来のために出撃していったのだと改めて感じた。この貴重な対談を胸に刻み、我々ができるやり方で多くの人に戦争を伝えていく」と話す。

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