北大院生グループ3人が企画展-写真を素材に空間演出

作品を水平につり下げて展示した前回開催の様子

作品を水平につり下げて展示した前回開催の様子

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 北海道大学構内の遠友学舎(札幌市北区北17西8)で10月24日~26日、写真を素材に空間を演出する企画展「SHOWCASE experiment02 back to back~本は発する~」が開催される。

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 同大学大学院工学研究科で建築を学んでいる畠山雄豪さん、桐圭佑さん、高橋拡夢さんの学生3人で構成するグループ「OUR EYES」が企画する。3人の共通する趣味が「写真」だったのをきっかけに、建築を学んでいる学生の視点から従来の写真展にはない展示方法を模索。写真展の既成概念にとらわれず、写真を素材に空間自体を構成するユニークなスタイルの展示会として今年3月に初めて開催した。

 2回目となる同展は、外部交流の場のひとつとして位置づけられている遠友学舎の内部空間全体を利用し、壁面は使わずすべて天井からつり下げて展示。内側から360度見えるように大きく印刷した4枚の写真をループさせ、来場者がループの中に入って作品を眺められるよう工夫するほか、本の見開きのように写真をつなげる展示方法、立体的な壁面にスライドを投影し、写真がどのように変化するのかを来場者自身が好きなように決められるなど、作品を鑑賞するだけでなく、来場者の行動を誘発する仕掛けを意識して空間を演出する。

 展示するのは、「北海道のアートシーンを盛り上げたい」という同グループの思いに共感した写真家3人と、同グループの3人の作品400~500点。参加するのは、畠山さんと高橋さんが昨年夕張で行われた撮影イベントで知り合った写真家のテラウチマサトさんのほか、札幌在住の写真家・竹本秀樹さん、アキタヒデキさん。

 そのほか、写真用品などの開発・製造・販売を手がけるコスモスインターナショナル(東京都目黒区)が協力し、印刷用のインクジェット用紙「ピクトラン」を提供。同紙を使った作品は入り口付近に展開し、「平面と立体を比較する楽しみもある」(畠山さん)という。

 同グループの高橋さんは「プロの作品を壊すような空間にはしたくないというプレッシャーが生まれ、良い相乗効果になった。自分たちの目で発したものを、来場者自身の目で何かを感じてもらえれば」と話す。来年卒業を迎える3人は、卒業後全員東京に移るため「大学で活動するのは多分これが最後。東京に行ってもまた3人で第3弾を開催できれば」(桐さん)とも。

 開催時間は、24日=10時~19時、25日~26日=10時~20時30分。

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