すすきのにある日本料理店「日本酒と料理 淳吟」(札幌市中央区南5西6、TEL 01-511-007)で現在、「心を癒す」をコンセプトにした「いやしづくし」コースが提供されている。
今月、厚労省は新型コロナウイルス感染症の流行に伴う影響よるうつ症状などの発生程度の調査を開始した。同店店主の松本洋平さんこれを踏まえ、「ライフワークとして、東日本大震災で被害に遭った東北支援などを行っているが、今は日本全体が弱り、地元であるこの札幌も弱っている。札幌の人々と地域を癒すことができる料理を考えたかった」と企画した。
企画を相談され、協働で立案したのは松本さんの幼なじみであり精神保健分野のコンサルタントを手掛けるMental-Consul代表の相内雄介さん。相内さんは「心の健康維持に役立つ食材は実は意外と多いが、内容も味も両立したコースに仕上がったのは、世界各国の料理に精通している松本店主だからこそ。コロナうつの風潮に飲み込まれていくのではなく、食事などから能動的に健康維持へのアプローチをしていくというソーシャルアクションのきっかけになれば」と話す。
同コースで提供されるのは「厳選昆布だしの茶碗蒸し」や「シャリアピンはちみつステーキ はちみつマスタードソースで」など。いずれも食材には障がい者支援を行う「札幌陽風会 風の子さん太」が販売する昆布だしや、環境づくりを行う「サッポロ・ミツバチ・プロジェクト」が製造する蜂蜜などが使われ、札幌で活動するNPO法人の収益にも貢献する仕組みになっている。
営業時間は18時~24時。コースは1人7,000円。要予約。提供は来月30日まで。