北海道立文学館(札幌市中央区中島公園、TEL 011-511-7655)特別展示室で7月7日から、「戦没画学生慰霊美術館『無言館』展-手ばなさなかった鉛筆、いのちの軌跡-」が開催される。
長野県上田市にある「無言館」には、戦時中に「立派な絵描きになりたい」と情熱を燃やしながらも、志半ばで命を落とした画学生の絵画等が多数収蔵されている。同展覧会は、その貴重なコレクションの中から、家族の肖像や自画像、故郷や身近な情景などを描きとどめた絵画などと共に、美術学校時代の資料、戦地に赴いてからの消息を伝える手記や手紙、愛用品を紹介する。
そのほか、第2次世界大戦末期に戦没した日本の学徒兵の遺書を集めた遺稿集「きけ、わだつみのこえ」や窪島誠一郎さんの著書「無言館 戦没画学生たちの青春」などの朗読をギター演奏と共に聴く朗読会(7月20日、19時~20時30分)や、トークセッション「ぼくらがドームになったわけ」(8月14日、13時~15時)、文化講演会「会えない人に、どこで出会えるか」(8月15日、13時~15時)も開かれる。いずれも事前申し込みが必要。
担当者の寺地亜衣さんは「戦時下、最後まで諦めることなく描き続けた画学生たちの命の軌跡を見てほしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(7月16日は開館し18日休館)。観覧料は一般=700円、高大生・65歳以上=450円、小中生=300円。9月9日まで。