「キリン」(東京都中野区)が進めている復興応援キリン絆プロジェクトの一環で9月1日~3日、地方創生トレーニングプロジェクトの北海道フィールドワークが実施された。
同プロジェクトは東日本大震災の復興支援をきっかけにスタート。当初は東北復興と農業をキーワードに、日本各地の食と農に情熱を向ける人材の育成と横のつながりを作る活動を行ってきたという。昨年から地域創生をキーワードに食を中心とした経営者と地域リーダーの育成を目的とし、年6回全国各地を訪問している。地域創生プロジェクトとしては2期目の開催で、北海道は今年3カ所目の訪問地となる。
今回のフィールドワークでは、同プロジェクトの第2期メンバーらを中心に、「滝農園」(江別市)や「浅野農場」(同)、「風の学校」(伊達市)などを訪問し、生産者らと交流し意見交換を行った。
地域交換会では北海道エリアの地域活性化に取り組む、フルコース料理にも対応するキッチンバスを発表した「クールスター」(札幌市)、北海道の牛乳を使いイタリアの職人がチーズ作りを行う「ファットリアビオ北海道」(札幌市)、北海道産のクラフトビールを製造している「SOCブルーイング」(江別市)などの事例発表に耳を傾けた。
同プロジェクトの仕掛け人である「umari」(東京都)の古田秘馬さんは「参画メンバーに見てほしいのは、全国の各地域で積極的に動いている人そのもの。個性がぶつかり合うことが刺激となり新しいアイデアが生まれる。第1期メンバー同士で新しいプロジェクトも発足している」と話す。
キリン・CSV戦略部 絆づくり推進室室長の中澤恒美さんは「メンバーは地域を元気にしたい、自分たちのまちに人を呼びたいという気持ちにあふれている。全国各地のプレーヤーとの交流で、双方とも自分たちのフィールドで活動していただけでは分からない気付きの場になっている」とこれまでの成果について話していた。