札幌の回転展望レストランで点検作業 2本のタイヤで360度眺望支え44年

床下の電気モーターを点検する従業員

床下の電気モーターを点検する従業員

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 札幌駅近くのセンチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区北5西5、TEL 011-221-3008)が12月6日、23階「スカイレストラン ロンド」の回転駆動設備点検作業を行った。

「スカイレストラン ロンド」の内観と景色

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 同レストランは、ゆっくりと回転するフロアで360度のパノラマ景色が眺められる、北海道唯一のフロア回転型レストラン。

 円形の間取りに客席68席を備える同レストランの床下には、回転するためのレールとタイヤ2本、電気モーター2台が設置されており、2台のモーターはインバーター制御でスピードのバランスを取っている。レストランの床は現在、3時間かけて時計回りに1周するが、以前は2時間で1周していたという。気分が悪くなる客がいたことから、レストランをリニューアルした2013年から現在の回転速度になった。

 定期点検は月に2回、メーカーによる点検と同ホテルの施設課による自主点検が行われているが、外部に公開したのは今回が初めて。年末年始のレストランの繁忙期を前にお客さまに安心安全な環境で食事を楽しめることと、全国で運営している回転レストランが減り、同レストランの存在を知らない人もいることからPRを目的に公開に至ったという。

 メーカー点検ではレールのゆがみや異物混入の有無を重点的に見るほか、電気モーターで回転するタイヤの点検、モーター音の異常の有無、モーターのゴムベルトの張りや亀裂や割れの有無の確認、回転床の異音や振動の有無の確認、電気系統の点検および整備などを行う。

 この日の点検作業では、1時間かけて各部の目視点検やゴムベルトの音の確認、レールへ油を差すなどのメンテナンスを行った。同ホテルによると、同レストランの営業を始めた1973(昭和48)年5月以来、44年間で大きな事故が発生したことはないという。

 営業企画室の蝦名さんは「これからも厳しく点検と管理を行っていく。年末年始は安心してレストランの食事と360度の景色を楽しんでほしい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は、ランチ=11時30分~16時。ディナー=16時~23時。

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