札幌と岩見沢の市民・学生有志らが5月31日、岩見沢市内の空き店舗を利用してアートスペース「iwamizawa90°(イワミザワ・キュウマル。)」(岩見沢市3条西5)をオープンした。オープニング企画展として9人の学生グループが、札幌と岩見沢の3会場で連動展を開催している。
同スペースは、岩見沢在住のアーティスト・遠藤歌奈子さんを中心に北海道教育大学の札幌校と岩見沢校の学生有志らが企画したもの。美術専門のレンタルギャラリーがない岩見沢に、アートと街づくりの活動拠点施設として開設。元洋服店だった2階建て・約30坪の空き店舗を改装し、1階には事務所やアトリエ、レンタルギャラリースペース、2階は展覧会や教室、上映会などを行う広いフリースペースを設けた。
「SPIRAL」と題した連動展は、同スペースが行うアートプロジェクト「キュウマル。スパイラル-iwamizawa90°1st Season Project-」の一環。活動を開始した4月1日からの90日間に、展覧会や市民との交流の中で、スペースの活用方法や何が必要かなどを模索する。
会場は札幌と岩見沢の3カ所。5月31日~6月28日の「iwamizawa90°」をはじめ、6月1日~6月29日は「PRAHA2+deep sapporo」(札幌市中央区南11西13)、6月8日~7月1日は「北海道教育大学札幌校談話室」(北区あいの里5)で、学生ら9人が入れ替わりで作品を展示。油彩画や映像、写真、立体作品などのほか、「iwamizawa90°」会場では会期中、壁画の公開制作を行う。
遠藤さんは「アートファンを増やすのが第一の目標。活動している人がいることを知ってもらい、美術は特別で難しいものでなく、多くの人にとって身近な存在になってもらえれば」と話し、今後は、一般向けのレンタルスペースやアートイベント企画、デッサン会やワークショップなどの活動も予定している。「アーケードでの展覧会や店の看板制作、商店街を美しくするなど、市民の人と交流を持てるのが楽しみ」とも。
PRAHA2+deep Sapporo除雪した雪で屋外アート展(札幌経済新聞)札幌・大通に「部活」制のアート・交流拠点(札幌経済新聞)