札幌・狸小路に1月24日、「鍬(くわ)焼きと水炊き 札幌 三ツ星」(札幌市中央区南3条西1、TEL 011-207-2244)がオープンした。
水炊き店で修行した店主の三浦さんが独立し、東京、沖縄に自らの店舗をオープン。「北海道ではなじみの薄い水炊きを多くの人に広めたい」という思いからオープンにこぎ着けた。店名の「三ツ星」は、「東京、沖縄、北海道それぞれの土地で輝いてほしい」と願いを込めたという。
店舗面積は30坪で、席数は50席。一軒家を改築した店内は、木を基調に和風の落ち着いた雰囲気に仕上げた。「水炊きはスローフード。ゆっくり食べてもらいたいので」と話す三浦さん。吹き抜けの店内は、1階がテーブル席とカウンター席、2階が個室となる。
同店では、水炊きの鶏に久米島の地鶏「久米鶏」を使う。「鶏はストレスを感じさせないよう約1万坪の広い牧場で養鶏し、琉球泡盛『久米仙』の酒かすを飼料に与えることで安心・安全な素材に育てた」と三浦さん。「暑い地域で育った強い鶏で肉が硬すぎず歯応えがあるのも特徴」とも。「水炊きスープの調理には添加物やだしは使わず、シンプルに水と鶏だけで約2日間じっくり煮込んで仕上げる白濁スープで鶏のうま味やコラーゲンが凝縮されている」という。
食事のメニューは「博多水炊きコース」(3,980円)のみ。内容は「前菜」「サラダ」「とり刺し身」「鍬焼き」「水炊き(白濁スープ、久米島鶏、特製つみれ、こだわり野菜入り)」「雑炊」「香の物」「甘味」。「まずは水炊きをたっぷりと楽しんでもらえる内容のコースを組んだ」という。「今後は鍬焼きなどアラカルトのメニューも充実させていく」とも。
焼酎にこだわるという同店は「魔王」「兼八」「久保田」「佐藤黒」(1杯500円)や「森伊蔵」(同800円)などを用意。三浦さんが全国のさまざまな蔵元と知り合い、リーズナブルな価格で提供できるよう仕入れるという。
三浦さんは「まずは一度食事していただき当店の水炊きの味を知ってもらいたい。水炊きの本場、博多のように気軽に水炊きを食べる文化を伝えたい」と話す。
営業時間は17時~23時。