おもちゃやゲームソフト、携帯コンテンツなどの企画・開発を手がける天山プロジェクト(札幌市中央区北4東2)は7月17日、地震の数週間前から発生するといわれる地震前兆電磁波を捉える家庭用地震前兆感知器「ナマジー」の予約販売を開始した。
同社は、2003年に起きた十勝沖地震の前日に携帯電話が誤着信したことをきっかけに、故・池谷元伺元大阪大学名誉教授による「パルス電磁波観測とその応答である前兆現象の研究」などに着目し、同器を開発した。地震が発生する前に起こる海洋プレートの移動により、強力な電場が発生するという理論をもとに、同器内部に備えたアンテナが「電波時計」「雑音」「静電気」の3点を総合して地震の前兆を判断する。
サイズは、家庭で使用できるコンパクト仕様で、幅82ミリ×高さ62ミリ×奥行き66ミリのモニター型。カラー液晶画面には、地震前兆を感知するナマズの「ナマジー」が表示され、平常時はゆったり泳ぎ、地震前兆を感知すると騒ぎ始め、前兆電位、時間、位置などをメモリーに記憶して画面が静止する。その後、画面に表示されたQRコードを携帯電話で撮影し、「ナマジーセンター」に送信すると解析センターにデータが送られる仕組み。
11月に公開を予定している「ナマジーセンター」では、全国の携帯電話から送信されるQRコードのデータを24時間自動で集計し、全国分布をインターネット・サイト上で開示するサービスも予定しているほか、地震発生時に自動配信される「安否メール」のコンテンツの導入も検討しているとか。
「予約販売開始2日目で、既に約100台の予約が入っている」(同社の藤沢範彦開発室長)と話し、「今後のプロモーションが課題」とも。
価格は18,900円。9月10日より発売。予約は、同社ホームページ・ショッピングサイトや電話、Eメールで受け付けている。