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札幌初のクラフトビールフェス、50種超のビールに1200人酔いしれる

自然に囲まれた会場

自然に囲まれた会場

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 札幌初のクラフトビールフェス「Sapporo Craft Beer Forest(サッポロ・クラフト・ビア・フォレスト)」が10月14日、「さっぽろばんけいスキー場」(札幌市中央区盤渓410)で開催され、こだわりのビールに多くの来場者が酔いしれた。

道内外から駆け付けたブルワーのスタッフがビールを注ぎ、ビールのこだわりも伝える

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 クラフトビールは職人や小規模の醸造所などで造られる独自の味や質にこだわったビール。その種類は国内だけでも100を越える。苦味、甘味、ホップの香り、野菜やフルーツを組み合わせたものなど、作り手によって醸造法や味わいはさまざま。近年、大型のクラフトビールのイベントが全国各地で開催されるようになり注目を集めている。

 これまで北海道では数百人、数千人規模でクラフトビールのイベントが行われたことがなかったため「北海道でもクラフトビールの魅力を広めたい」という思いの下、札幌市内のクラフトビール提供店「カラハナ」(中央区南 2 西 7)、「ヒグラシ」(南 5 西 2)、「ノース・アイランド」(南 2 東 1)、「モルトヘッズ」(南 3 西 8)、「古本とビール アダノンキ」(南 1 西 6)らが実行委員を立ち上げ開催にこぎ着けた。

 会場には「ノースアイランド」(江別市)、「のぼりべつ地ビール館 鬼伝説」(登別市)、「志賀高原ビール」(醸造元=玉村本店、長野県)、「箕面(みのお)ビール」(大阪府)、「いわて蔵ビール」(岩手県)など、全国各地から「ブルワー(醸造所)」、世界各国のビールを取り寄せるインポーター(輸入業者)が集まり、50種超のビールがたる生で提供された。ブルワーの紹介コーナーも設け、それぞれのクラフトビールの魅力やこだわりを来場者に伝えた。「ビールを造るのにどのような思いがあったのか聞くことやストーリーを知るのもクラフトビールの醍醐味(だいごみ)。生産者と顔を合わせその魅力を伝えたかった」と実行委員の坂巻紀久雄さん。

 来場客数は500~550人を想定していたが、当日は倍以上の約1200人が来場。バーベキューしながらビールを飲む団体客や道外からの来場者、若い女性客の姿も多く見られた。札幌市内から来場したという男性は「こんなにたくさんのビールが集まるなんて夢のよう。どのビールもおいしくて、これまで知らなかったクラフトビールを飲めて良かった。市内中心部から離れているためアクセスがちょっと不便だなと思ったが、会場に着いたら自然に囲まれた平和な雰囲気が最高だった」、東京から来たという女性は「クラフトビールと札幌旅行を同時にできるなんてこんなに楽しいことはない。東京や横浜でもイベントはあるが、スキー場という自然にあふれた場所で開催するのも北海道らしさを感じて感動した」などと話していた。

 「札幌には街全体で盛り上がるビアガーデンもあるが、クラフトビールにはなかなか光が当たらなかった。開催を望む声は以前から上がっていたので実現できてうれしい」と坂巻さん。「今年は初開催ということもあり準備や動き始めるのに時間がかかったが、来年以降の開催も視野に入れた実績ができたと思う。こうしたイベントを通し、札幌はビールが似合う街で、おいしいビールが集まる場所だということを国内外に伝えたい。次はビールが似合う夏に開催したい」と展望を語った。

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