スターバックスコーヒージャパン(東京都渋谷区)は6月28日、札幌初開催となるイベント「Starbucks Coffee College」を札幌の和食懐石料理店「季節の苑 エルムガーデン」(札幌市中央区南13西23)で開催した。
店頭でも販売しない江嵜さん考案のオリジナルアレンジコーヒー「ミント&ライム」(左)と「オレンジ」トッピング
同イベントはおととしから東京で開催。札幌ならびに地方での開催は今回が初となる。「食事とコーヒーをともに楽しむ」を基本コンセプトに据え、コーヒーの基本知識やコーヒーに合わせた食事などを提供する。
当日は、同社のコーヒースペシャリスト「エデュケーションチーム」マネジャーの江嵜讓二(えざきじょうじ)さんを迎え、前半にコーヒー豆ができるまで、生産地、コーヒーの「楽しみ方」などの座学をはじめ、「カッピング」と呼ばれるコーヒーの入れ方を体験形式で参加者に紹介。さまざまな豆の種類で作られたコーヒーの違いをそれぞれ飲み比べた参加者は、香りや味の違いや、「味や香りを引き立たせる」ドリップ方法に驚きの声を上げた。
「コーヒー豆ができるまでにも1年のサイクルがあり、豆の種類やドリップする時間、お湯の入れ方・温度一つ取っても味に大きな違いが出る」と江嵜さん。「最大限コーヒーのポテンシャルを引き出す飲み方を知ってもらい、自分なりのお気に入りのコーヒーを見つけてみるのも楽しい」とも。江嵜さん指導の下、参加者自らアイスコーヒーを作るプログラムや江嵜さん発案のオレンジやライムを入れたオリジナルのコーヒーなども紹介した。
後半には、「コーヒーと和食のマリアージュ」をテーマに同店で用意した創作和食を参加者に振る舞った。参加者は「和食とコーヒーという組み合わせがこんなに合うとは思わなかった。コーヒーの奥深さや可能性を強く感じた」と食事を楽しんでいた。「しょうゆや魚はコーヒーとは特に合わない」としながらも、料理長や江嵜さんらが何度も話し合い「和食に合うコーヒー・コーヒーに合う和食」について試行錯誤したという。「結果、皆さんに喜んでもらえたことがうれしい」と同社広報部長の足立紀生さん。
「初の地方開催だったが、北海道の方はサービスする上でのホスピタリティーの高さがあり、トレンドを捉えるのも上手なので、この場所からコーヒー文化や当社の魅力を発信してもらいたい」と話し、「今後は大阪、名古屋、福岡などにも広げていきたいと思うので、ここからスタートしどうやって広げていくかが課題。コーヒーを売るだけでなく、クオリティーを大事にしながらストーリーやメッセージを伝えたい」とも。