スポーツを中心としたさまざまな文化活動を通じて、地域活性化活動を行う支援団体「EN project Japan(エン プロジェクト ジャパン)」(事務局=札幌市清田区)が2月22日~25日、東日本大震災の被災地でのボランティア活動を行うツアー「東北支援ツアー」の第2弾を行う。
石巻市の路上で側溝にたまった泥出しを行う「東北学生支援団」のメンバーら
東日本大震災後に設立し、被災者へのサポートを行う同団体は、元コンサドーレ札幌のプロサッカー選手・曽田雄志さんを実行委員長に活動をスタート。これまでに、北海道に所縁のあるアスリートらのポートレート写真と被災地へのメッセージを漢字一文字の書道作品で表現した展示を札幌駅前通地下歩行空間に設ける活動や、アスリートを夢見る被災地の子どもたちにスポーツシューズを届ける活動、同団体とスポーツメーカーがコラボしたサッカー日本代表ユニホームの販売ほか、募金活動なども行っている。
前回の東北支援ツアーは「東北学生支援団」と称し、昨年9月に4日間の日程で行った。一般公募で集まった大学生らを含めた29人が参加し、同行した曽田さん、同副事務局長の沼澤真也さん、岩手県陸前高田市に駐在する同団体の現地スタッフらと共に、宮城県石巻市と南三陸町に訪問。石巻では津波により路上の側溝にたまった泥を出す作業、養殖業が盛んな南三陸町では新しい養殖棚を海に沈めるための重り(じゃり袋)作りを手伝った。
「ツアー後、参加した学生からは『被災地の状況はテレビで見たものと同じ光景だったが、実際に自分の目で見ると受ける印象は全く違っていた。今だけでなく、長期的な継続的な支援が必要だと痛感した。札幌に戻っても何かしなければという意識が強く芽生えた』と口にしていた」と沼澤さん。
第2弾ツアーでは、3泊4日の日程で石巻市と南三陸町を訪問。学生だけでなく社会人も対象となる。石巻市では、津波により流された家屋の跡地などに生える雑草の草刈りや、生活消耗品などの支援物資を被災者に届ける。南三陸町では、前回のツアー時に作った新しい養殖棚によるワカメの収穫の手伝いなどを予定する。
現在、学生や社会人のほか60歳を越える年配者からの応募もあるという。「被災地に訪れることに対して『現地の方に迷惑じゃないか』と懸念される方も多いかもしれないが、当団体の活動は自分たちの食事などは自分たちで用意し、支援活動を中途半端な状態にして現地の方に任せてしまうようなことはしていない。小さなことでもまず行動してもらいたい」と沼澤さん。「実際に被災地に足を運び、自分の目で現地を見ることで、今後の活動につなげてもらえれば」とも。
定員は80人。料金は1人2万9,800円。受け付けは2月8日まで。活動に対する問い合わせは同事務局(TEL 011-375-7779)まで。旅行に関する問い合わせ、申し込みはJTB北海道法人営業札幌支店(TEL 0120-231-751)まで。同団体ホームページの応募フォームでも受け付ける。