このたび、株式会社イトイグループホールディングスの子会社である、株式会社CLTmat(本社:北海道札幌市/代表取締役:菅原大介)は、ほくほくフィナンシャルグループの北海道銀行(頭取:兼間裕二)と、「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。
本契約は、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みの一環として、当社の事業活動が経済・社会・環境にもたらす影響を包括的に分析し、ポジティブなインパクトの拡大とネガティブなインパクトの緩和に向けた施策を継続的に支援いただくものです。
■背景と目的
当社は、国産のスギ・ヒノキ・カラマツ等の木材を活用した直交集成板(CLT)を用いた、木製敷板「CLTmat」の普及を目的に設立されました。CLTmatは、建設・土木現場で従来使用されている鉄製敷板に代わる資材として、軽量性・運搬性・再利用性に優れ、環境負荷の低減にも寄与する製品です。
本製品は、木材由来のためCO2の固定化に貢献するとともに、使用後にはウッドチップ等への再資源化も可能で、森林資源の有効活用と地域経済の循環を実現します。
こうした事業モデルが、地域資源の活用による中小企業の成長促進、循環型社会の形成、温室効果ガスの排出抑制といった側面から評価され、今回のファイナンス契約の締結に至りました。
■ インパクト評価と透明性の確保
本ファイナンスは、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が定める「ポジティブ・インパクト・ファイナンス原則」に則り、株式会社道銀地域総合研究所による当社の包括的なインパクト分析が行われました。
さらに、株式会社日本格付研究所(JCR)による第三者評価(外部レビュー)を通じて、本ローンが金融原則に適合していること、ならびにその評価過程の透明性が確保されていることが確認されています。
■ 想定されるインパクトと貢献領域
当社の事業は、以下のようなポジティブ・インパクトを社会にもたらすものと評価されています。
? インパクトの種類(PI:ポジティブ・インパクト)
・零細・中小企業の繁栄
・インフラ(安全・持続可能な仮設敷板の供給)
・気候の安定性(GHG排出削減)
・資源強度(木材の循環利用)
・廃棄物管理(再資源化・ウッドチップ化)
■関連するSDGs目標
・SDGs目標 ・関連内容
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに 木材という再生可能資源の活用
8. 働きがいも経済成長も 地方林業・中小建設業への貢献
11. 住み続けられるまちづくりを 持続可能な仮説インフラの構築
12. つくる責任 つかう責任 再利用設計・ウッドチップ化による廃棄物削減
13. 気候変動に具体的な対策を CO2排出量の抑制・森林資源の保全
■ 今後の展望
今後は、定められたKPI(重要業績評価指標)に基づき、製品の販売枚数・売上・製造実績・リサイクル率などを継続的にモニタリングしながら、経済と環境の両立を実現する製品・サービスの提供に取り組んでまいります。
CLTmatは、持続可能な社会の実現とともに、森林資源と地域経済が循環する未来のインフラづくりに貢献してまいります。