プレスリリース

つくる冒険 日本のアール・ブリュット 45 人 ―たとえば、「も」を何百回と書く。

リリース発行企業:一般財団法人日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS

情報提供:




齋藤 裕一《ドラえもん》2003~2006年 滋賀県立美術館蔵
撮影:大西暢夫
写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA


日本財団DIVERSITY IN THE ARTSと北海道立函館美術館は、2025年7月12日(土)から9月7日(日)まで、「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人 ―たとえば、『も』を何百回と書く。」を開催します。
日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念です。本展は、2023年に日本財団より滋賀県立美術館に寄贈され、2024年に滋賀県立美術館にて14年ぶりにまとまった形で展示された45人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品、約450点を函館でお披露目します。
たとえば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そんな冒険的な創作との出会いをお楽しみください。
本展に加えて、函館巡回展では特別に、現在の道南地域のアール・ブリュット作品も紹介します。

開催概要

展覧会名(正式):滋賀県立美術館所蔵 日本財団コレクション
「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人 ―たとえば、「も」を何百回と書く。」
展覧会名(略記):「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人」
展覧会名(英語正式):「Creative Adventures by 45 Japanese Art Brut Creators 
:Endless iterations of the single glyph “も” and more」
展覧会名(英語略記):「Creative Adventures by 45 Japanese Art Brut Creators」
会 期:2025年7月12日(土)~9月7日(日)
休 館 日:月曜日(7/21、8/11は除く)、7/22(火)、8/12(火)
開場時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
会 場:北海道立函館美術館 特別展示室
観 覧 料:一般920(720)円、高大生610(410)円、小中生300(200)円
※()内は10名以上の団体料金。未就学児無料(要保護者同伴)  
※リピーター割引、親子割引など、お得な料金もあります。  
※無料になる方:身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方(ミライロID利用可)及びその介護者(1名)など。
※学校の教育活動で利用する場合は無料。

公式ウェブサイト:https://www.diversity-in-the-arts.jp/creative-adventures/

主催:一般財団法人 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS、北海道立函館美術館
共催:北海道新聞函館支社
後援:函館市、函館市教育委員会、NHK函館放送局、FMいるか
協力:福祉とアーツ北海道、北海道旅客鉄道株式会社函館支社、五稜郭タワー株式会社、函館美術館ボランティアいちいの会
特別協力:滋賀県立美術館
企画:山田創(滋賀県立美術館 学芸員)
出展者(五十音順):
石野敬祐、伊藤峰尾、伊藤喜彦、岩崎司、上里浩也、上田志保、内山智昭、大梶公子、大久保寿、小幡正雄、鎌江一美、狩俣明宏、橘高博枝、木伏大助、木村茜、木本博俊、 齋藤裕一、佐々木早苗、澤田真一、滋賀俊彦、芝田貴子、舛次崇、高橋和彦、高橋重美、 土屋正彦、富塚純光、西本政敏、畑名祐孝、畑中亜未、秦野良夫、平岡伸太、平瀬敏裕、 平野信治、藤野公一、戸來貴規、松田僚馬、松本寛庸、水谷伸郎、宮間英次郎、 村田清司、八重樫道代、八島孝一、山崎健一、吉川秀昭、吉澤健

函館展特別展示:道南地域のアール・ブリュット
出展者(五十音順):伍樓賢太、佐久間智之、佐藤朱美

展覧会チラシ:https://www.diversity-in-the-arts.jp/admin/wp-content/uploads/2025/05/A4tsukuru_fly.pdf

45 人の作品が滋賀県立美術館に収蔵され、函館に巡回するまで

2010年、フランス・パリのアル・サン・ピエール美術館で「アール・ブリュット・ジャポネ(邦訳:日本のアール・ブリュット)」展が開催されました。この展覧会では、滋賀を含む全国各地でその才能を見出された障害のある人や独学のつくり手たちの作品が日本のアール・ブリュットとして紹介され、話題を呼びました。さらに、会期後日本に戻ってきた作品群による巡回展が国内各地で開催され、逆輸入的に日本でもアール・ブリュットが注目を集めるきっかけとなりました。
本展に出品される 45 人の作品は、「アール・ブリュット・ジャポネ」展に出展された後、日本財団により所蔵されていたのもので、2023 年、さらなる活用を目的に、アール・ブリュットを収集方針に掲げる国内唯一の公立美術館である滋賀県立美術館に寄贈(寄託を含む)されたものです。
この度、一般財団法人 日本財団DIVERSITY IN THE ARTSと北海道立函館美術館が主催することにより、世界的にも価値のある日本のアール・ブリュット作品の数々を多くの方に直接見ていただくため、函館での巡回が実現しました。

本展の見どころ

1 日本のアール・ブリュット作品数 約450点
2010年、パリで注目を集めた「アール・ブリュット・ジャポネ展」。日本国内7館で凱旋展も開催された貴重なコレクション(滋賀県立美術館所蔵 日本財団コレクション)が、ついに函館へ。世界でも注目を浴びた貴重なアール・ブリュット作品約450点を函館で一度に観ることができる機会です。

澤田 真一《無題》 2006-2007年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

上田 志保《こゆびとさん》 2008年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

2 身近なモノ、日々の暮らしのなかから生まれた作品
例えばダンボール、雑誌、チラシ、コピー用紙、方眼紙、粘土やマーカーなどから生み出される作品たち。生活することの延長線上で、つくることへとつながる冒険をご覧ください。

平岡 伸太《無題》 2003-2009年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

八島 孝一《自転車に乗った猫》 1999年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

小幡 正雄《無題》 制作年不詳年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

3 北海道出身のつくり手4名の作品が故郷に里帰り
本展のコレクションには、北海道で作品制作を行ったつくり手4名の作品も含まれます。里帰りを果たす作品にぜひ会いに来てください。

大梶 公子《顔…みんな大好き!》 2001年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

畑中 亜未《一灯式青い夜光灯》 2003年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA


西本 政敏《バス》 2005年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

平瀬 敏裕《無題III》 2006年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

展示構成

1 色と形をおいかけて色と形、それはなにかをつくるとき、大切な要素です。本展の作品のなかにも、色と形をめぐる様々な試みをみることができます。その中には、つくり手のひらめきや、気の迷い、動かす手の喜びなどが透けて見えてくることでしょう。
つくり手:松本 寛庸、村田 清司、伊藤 喜彦、畑中 亜未、舛次 崇、藤野 公一、木村 茜、鎌江 一美、 大梶 公子、平瀬 敏裕、八重樫 道代

*つくり手の順番は展示順に準じます。
(以下同様)
  




舛次崇《ペンチとドライバーとノコギリとパンチ》2006年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA


佐々木早苗《無題》2007~2008 年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
2 繰り返しのたび自分の名前、お母さんの肖像、同じ内容の日記などなど……ここでは、繰り返しを中心とした作品を紹介します。
一つのことにこだわる執念にも、やすらぎを求める行動のようでもある「繰り返し」とは、どのような意味を持つ営みなのでしょうか。
つくり手:伊藤 峰尾、吉川 秀昭、芝田 貴子、滋賀 俊彦、橘高 博枝、戸來 貴規、齋藤 裕一、上田 志保、 佐々木 早苗




3 冒険にでる理由ここでは、つくり手たち自身を捉えた映像をご覧いただきます。映像を通し、つくり手たちの、生きることとつくることの分かちがたい結びつきについて、その一端を、感じ取っていただけることでしょう。
つくり手:木村茜、伊藤峰尾、佐々木早苗、石野 敬祐、平瀬敏裕、西本政敏、畑中亜未



佐々木早苗の制作風景  映像制作:片山達貴


石野敬祐《女の子》2009 年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
4 社会の密林へ路上に落ちていたモノを拾い集めてつくったオブジェや、独特に着飾った派手な服装で町中を行くパフォーマンス、また自分の知る人々の顔、関心のある乗り物の精巧な再現など、ここでは、社会との交わりを感じさせる作品を展示します。
つくり手:八島 孝一、宮間 英次郎、上里 浩也、高橋 和彦、西本 政敏、平岡 伸太、水谷 伸郎、平野 信治、 狩俣 明宏、大久保 寿、吉澤 健、畑名 祐孝、 石野 敬祐




5 心の最果てへ激しい感情を表明したり、やすらぎを求めたり、過去の記憶を掘り起こしたり、我を忘れてなにかに没頭したり、ここでご覧いただく作品からは、そういった心の動きを感じ取ることができるでしょう。
つくり手:秦野 良夫、木伏 大助、内山 智昭、木本 博俊、松田 僚馬、富塚 純光、岩崎 司、小幡 正雄、 山崎 健一、高橋 重美、土屋 正彦、澤田 真一



山崎健一《クレーン船》制作年不詳 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

開会式・内覧会(予定)

開催日:2025年7月12日(土)
会 場: 北海道立函館美術館
開始時間:9時10分
プレス関係者にて開会式、内覧会への参加・取材申し込みは下記、プレス問合せにご連絡ください。
*今後、開始時間等が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

北海道立函館美術館

北海道立函館美術館は、1986(昭和61)年9月に開館しました。「道南ゆかりの美術」「書と東洋美術」「文字と記号に関わる現代美術」という3つのテーマのもと、すぐれた美術作品の収集・保管・展示、多彩な展覧会や教育普及事業の開催、調査・研究等を行い、北海道の芸術文化振興の役割を担う活動を続けています。






住所:〒040-0001北海道函館市五稜郭町37-6
開館時間:9:30 -17:00(入場は16:30まで)
https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/hbj




巡回概要

展覧会名 つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人―たとえば、「も」を何百回と書く。
開催館・会期 滋賀県立美術館     2024年4月20日(土)- 6月23日(日)*開催済み
       北海道立函館美術館   2025年7月12日(土)- 9月7日(日)
       沖縄県立博物館・美術館 2026年2月21日(土)- 3月29日(日)

会場 滋賀県立美術館 〒520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
   北海道立函館美術館  〒040-0001 北海道函館市五稜郭町37-6
   沖縄県立博物館・美術館  〒900-0006 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1番1号

公式ウェブサイト:https://www.diversity-in-the-arts.jp/creative-adventures/

巡回展 メインイメージ


各用語の表記について(日本財団DArtsでの用法について)

アール・ブリュット
日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきた。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、既存の文化の枠組みには収まらないような、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念。

障害・障害者
当財団は「障害」を社会モデルの観点からとらえ、「障害」はその人と社会の間にあるという認識のもと、「障害」や「障害のある人」などの表記を使用しています。

プレスリリース・展覧会に関する問合せ先

一般財団法人 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 事業部 
担当:朝重、山口、根木
Mail:info@diversity-in-the-arts.jp
電話:03-5577-6627(平日9:00~17:00)
https://www.diversity-in-the-arts.jp/

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