札幌の芸術文化施設「札幌芸術の森 工芸館」(札幌市南区、TEL 011-592-4122)で4月24日から、札幌出身のアートディレクター葛西薫さんの作品展「KASAI Kaoru 1968」が開催される。
札幌でアートディレクター葛西薫さん作品展-「サントリーウーロン茶」CM上映も
1982(昭和57)年の発売以来続く「サントリーウーロン茶」の広告キャンペーンを手がけることで知られる葛西さんは1949(昭和24)年、札幌市生まれ。印刷会社、デザイン事務所を経て1973(昭和48)年、開高健さん、山口瞳さんら著名な小説家・作家・コピーライターなどが設立に携わった広告制作会社「サン・アド」に入社。朝日広告賞、東京ADCグランプリ、毎日デザイン賞、講談社出版文化賞ブックデザイン賞など数々の受賞経歴があり、現在は同社取締役副社長を務めている。
同展タイトルの「1968」は、葛西さんがデザイナーとして出発した記念的な年にちなんで付けられたもの。同展では、デビュー当時から現在までに葛西さんが手がけたサントリー、ソニー、西武百貨店、NTTデータ、ユナイテッドアローズなどの広告や、虎屋やサントリー美術館、TORANOMON TOWERSなどのCI(コーポレート・アイデンティティー)・サイン計画、「幻の花」「風花」「DISTANCE」などの映画や演劇のタイトルワーク・広告美術、ブックデザイン、各種アイデアスケッチなど、多岐にわたるデザイン活動で生み出された作品を紹介する。
同展担当者は「当展では、チラシやポスターだけでなくテレビCMなどの映像作品も用意しているので、1970年代から現在まで42年間にわたる葛西さんの作品の変遷を見ていただければ」と話す。
開館時間は9時45分~17時(6月1日からは17時30分まで)。期間中は4月26日のみ休館。入場無料。6月6日まで。