札幌の円山動物園(札幌市中央区宮ヶ丘、TEL 011-621-1426)に完成した「エゾヒグマ館」が4月17日より、一般公開される。
北海道を代表するエゾヒグマは陸生動物の中で日本最大の動物。札幌市内にも生息し、市民にとっては極めて身近な存在であるにもかかわらず、その自然の姿はあまり知られていなかった。
同館は、北海道の森の一部を切り取ったかのようにさまざまな植物が植えられ、小高い丘や池(プール)、洞穴や倒木が配置されるなど、エゾヒグマが生き生きと快適に過ごせるように設計されている。エゾヒグマがエサを探して食べる様子や、休憩・睡眠をとる姿など、動物本来の姿や生態を展示することで、身近なところから環境問題や北海道の自然を考えるメッセージを発信する場ともなっている。
同館では「のぼりべつクマ牧場」(登別市)から3月にやって来たメスの「とわ」1頭が既に生活しており、時期は未定だが、オス1頭の導入も予定しているという。
同園広報担当の樋泉さんは「とわちゃんは元気がいっぱいでとても愛らしいクマなので、野生動物と人間が共存できる方法を学んでいける場になれば」と期待を寄せる。
現在、とわが足をけがしているため、17日・18日は10時~15時の限定で開館し、19日から28日までいったん休館した後、29日より再開する予定。
開園時間は9時~17時(11月1日~1月31日は16時まで)。入場料金は大人600円、小ども(中学生以下)は無料。