アート作品の展覧会「ZOOOOOOOOOOM(ズーム)展」が9月26日、札幌モエレ沼公園(札幌市東区モエレ沼公園)ガラスのピラミッドHIDAMARIで始まった。
画家・佐野凜由輔さんは1994(平成6)年生まれ、札幌出身。画家を志して、2016(平成28)年にニューヨークに渡った。2018(平成30)年に開催した初の展観から、過去の美術史や私的な記憶に基づくイメージをつくり、自身の日々積み重なる経験を「ZOOM(ズーム)」と称して独自の概念を展開し、精力的に作品を描き下ろす。
「ZOOM展」は開催の度に「O」が増え、同展は2018年の初個展から10回目を迎える。会場では、佐野さんにとって過去最大サイズとなる3000ミリ×5400ミリの作品「FACE」など、「視点的スケールと色彩の強調」に着目した新作30点を展示する。
子どもの頃はモエレ沼公園がイサム・ノグチがデザインしたアートパークとは全く知らず、ピクニックや水遊びをしていたという佐野さん。数年前帰省の際に立ち寄り、「モエレ沼公園がこんなにも偉大で美しい空間だと知った瞬間、20代の最後には絶対ここで、かつ自主で展覧会を開いてやる」と動き始めたという。「開催に至り、本当に光栄でうれしく思う。一緒に展覧会を作り上げてくれた周りの仲間たちに感謝している」と話す。
同展の広報を担当する野間淑さんは「札幌では初の展覧会。規則性のない具象性と抽象性が共存する私的な記憶に基づく多色使いの表現スタイルをこの地で体感してもらえれば」と来場を呼びかける。
開催時間は9時~18時。入場無料。10月6日まで。