「第17回札幌国際短編映画祭」が10月7日~10日、サツゲキ(札幌市中央区南2西5)で開催された。
30分以下の最新ショートフィルムを国内外から選び紹介する同映画祭。毎年、国際審査員がグランプリほか、約20の部門賞を選出・授与している。
今年は世界95の国と地域から2712作品が集まり、20の国地域の81作品を上映。10月6日には、コンペティション・ノミネート作品54作品の中から、国際審査員の審査を経てグランプリを含む公式コンペティション主要部門各賞を発表した。
グランプリは、ベドラン・ルピック監督の「ダイアモンド」(スウェーデン、約14分)。友情を探し求める孤独な男性のシュールでコミカルな作品が受賞した。審査員特別賞は、平和を願い人間の本質をせりふなしで描いたハチャトゥル・バシリアン監督の「ヒューマン」(ウクライナ、約15分)が選ばれた。
最優秀国内作品賞に「見知らぬ人の痛み」(天野大地監督)が、最優秀監督賞に「俺の仲間」(ジョージ・アレックス・ネーグル監督)が、最優秀アニメーション賞に「セーヌ川の涙」(ヤニス・ベレイド監督ほか)などが、それぞれ選ばれた。
10月21日12時からオンライン上映を行う。期間中、チケット購入者は約81作品が見放題で鑑賞できる。
「昨年の夏にこの映画を作った。映画の編集には長い時間がかかり、つい最近完成した」と話すのは、アルメニア人で、子どもの頃からウクライナに住むというバシリアン監督。「この映画を作ったのは、2つの祖国で起こる全ての事にうんざりしたから。何よりもまず人間であるという単純な真実に帰り、原点に戻りたかったから」と力を込めた。
オンライン上映のチケット料金は1,800円。上映期間は11月6日まで。