札幌在住のプロスキーヤーらにより発足したスノースポーツミーティング実行委員会は11月9日、札幌ばんけいスキー場(北海道札幌市中央区盤渓)センターハウスで「スキー・スノーボードによる怪我予防セミナー」を開催する。
同実行委員会は、日本全体でのスキー人口低下を以前から危惧していた森脇俊文さんの「スキーを活性化させたい」という熱い思いに、プロスキーヤーの児玉毅さん、井山敬介さんが賛同し昨年秋に発足。現在は8人で活動する。
同セミナーは、昨年1回目として開催した「スキーによる靭帯損傷の予防セミナー」に続くもの。同実行委員会が主催して開催するのは今回が初めて。
開催は、「スノースポーツはけがをしやすい」「けがが年々増えている」などの誤った考えを払しょくし、体の構造や予防方法を知ることで、スノースポーツによるけがを大幅に減らせることを伝えるのが目的。「けがをすることが怖いなどと思い二の足を踏んでいる人の後押しができれば」と森脇さん。シーズン中よりシーズン前に同セミナーを開催する方が最良と考え今回の開催日を選んだ。
セミナーでは、スキーの魅力をプロスキーヤーから直接聞くことができる「スキーの魅力」、けがの現状を医療関係などから集めたデータを元にグラフや表でわかりやすく説明する「けがの現状」、スキー場で起こるけがを間近で見ているパトロール隊長が解説する「けがの現場から」、スポーツ医学の権威で、NTT東日本札幌病院で整形外科部長を努める井上雅之さんを講師に招き、けがのメカニズムと予防、リハビリについて説明する「けがのメカニズムと予防、リハビリについて」、さまざまな分野の人が意見を交換し合う「パネルディスカッション」を行う。
パネルディスカッションでは、一般の参加者らがなかなか話す機会のないプロスキーヤー、プロスノーボーダー、スキーパトロール隊員、医師、学校の教師などと疑問や意見、提案などを直接話し合えるのが特徴。たくさんの人の前で発言する事が苦手な人のために、事前に専用のシートに意見などを記入し、司会者が発表する工夫も施す。座席は200人分を用意する。
今後の展望として、森脇さんは「札幌市で発足したウィンタースポーツ活性化推進協議会に選ばれたことにより、札幌市との連携が取りやすくなったので、まずは札幌の人々に対してよりスノースポーツに興味を持ってもらえるような企画を考え、実現していきたい。その後は、札幌から北海道果ては日本全体のスノースポーツ人口の底上げを行えるようなより大きな流れを作っていければ」と意欲を見せる。
開催時間は16時00分~18時30分。参加無料。