札幌芸術森美術館(札幌市南区芸術の森2、TEL 011-592-5111)で11月19日から、「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」が開催される。
多様でフレッシュな現代美術を、私的嗜好(しこう)に偏ることなく、市場の動向に敏感に反応しながら収集している実業家の田口弘さんと長女の美和さん。コレクションは広く展示・公開している。
同館によると、展示のタイトル「球体のパレット」は、多種多様な人々が暮らし、さまざまな「色」が隣り合い、混ざり合う絵の具のパレットのような地球を表すという。現代美術を、この「球体のパレット」から色をすくい取って、地球上で起きている現在を表現しているものとみなし、展示名を付けた。
470点を数える同コレクションから、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北中南米の16カ国52組の絵画、版画、写真などの平面作品55点、彫刻、インスタレーションなどの立体作品9点、映像作品2点の66点を紹介する。
展示されるのは、草間彌生さん、オノ・ヨーコさん、杉本博司さん、森村泰昌さん、川俣正さん、ムン・ギョンウォンさん&チョン・ジュンホさん(韓国)、ラキブ・ショウさん(インド)、ミリアム・ハダドさん(シリア)、ロブ・プルイットさん(アメリカ)、大岩オスカールさん(ブラジル)、ダリオ・エスコバールさん(グアテマラ)らの作品。
同館の津田しおりさんは「本展は帯広、釧路、函館と道内の美術館を巡ってきた。今回が北海道での最後の開催となる。この機会に珠玉の現代美術の数々を堪能してほしい。出品作家である川俣さんのアートプロジェクトについて掘り下げた札幌会場限定の特別展示も必見」と話す。
開催時間は9時45分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。料金は、一般=900円、高校・大学生=600円、小・中学生=400円。2020年1月13日まで。