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札幌・美園に8坪の書店 本好き女性書店員が資金難乗り越え開店

「かの書房」をオープンした加納あすかさん

「かの書房」をオープンした加納あすかさん

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 札幌・美園に3月18日、新刊書店「かの書房」(札幌市豊平区美園3条8 、TEL 011-376-1856)がオープンした。

札幌・美園に8坪の書店 本好き女性書店員が資金難乗り越え開店

 店舗面積は約8坪。店内には白く四角いテーブルと、壁沿いに特注の木製本棚が配置されている。テーブルは、不定期に開催予定のワークショップでも活用する。

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 店長の加納あすかさんは、子どもの頃から書店を開く夢を持ち、2015年にサッポロファクトリーにあった「あすか書房」に就職。書店員としての仕事を覚え、本の仕入れやフェアの企画などを担当した。「私が推薦した本をお客さまが喜んで購入してくださることに大きな喜びを感じた」と当時を振り返る。

 やりがいを感じて、やる気が高まっていたが、2018年2月に閉店することになり、自分で書店を開くことを思い立ったという。閉店後、新刊と古書を扱う書店、大規模書店、中規模書店で働いて経験を重ねた。

 オープンまでは順風満帆な道のりではなかった。当初2018年12月にオープン予定だったが、資金不足で断念。書店員としての経験はあるが、経営者としての視点や知識がほとんどなく、事業計画書の作成や資金の調達に苦労したという。「金融機関を訪問した時に、店を継続させる考え方が不足していることを痛感した」と話す。その後、税理士など支援者との出会いが重なって計画を練り直し、融資が決まってオープンにこぎ着けた。

 メインに扱う書籍は、加納さんセレクトのミステリー小説、ボーイズラブ、ティーンズラブ、ライトノベル、あやかしや妖怪系のコミックや、北海道出身または在住の若手作家の作品など。店の周囲に小さな子どもがいる家庭が多いことから、コンビニエンスストアでは取り扱っていない「小学一年生」や「コロコロコミック」など月刊誌、絵本、児童書、学習ドリルを置き、高校生向けにアイドル雑誌やアニメ雑誌、映画雑誌を並べ、読書や小説が好きな人向けのコアな雑誌なども取りそろえる。

 書棚の一角には、クラウドファンディングで資金調達したときのリターンとして設けられた選書棚も用意する。支援者1人につき5冊の本が並べられている。「私では選ばないジャンルの本が並び、面白い棚になった」と加納さん。

 「本の取次店から、『チェーン店でもなく、フランチャイズでもない新刊を扱う個人書店が新しくオープンするのは昭和以来かも。たぶん平成最初で最後では?』と言われた」とも。「大きな本屋に行くときはすっぴんでは行きづらくても『かの書房』だったらすっぴんのまま行けるという場所や、誰かと話したくなったときに書店員を思い出してもらえる店、子どもが安心して立ち寄れるようなまちの本屋を作っていきたい」と目を輝かせる。

 営業時間は10時~21時。

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