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札幌の印刷会社がCUD対応トリアージタグ販売へ 13年ぶりJIS改正に合わせ開発

CUD対応トリアージタグ

CUD対応トリアージタグ

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 「北海道トータルシステム」(札幌市豊平区平岸3条10丁目2)が現在、「谷越印刷」(同東区東苗穂)が製作した「新JIS安全色対応トリアージタグ」の注文を受け付けている。

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 今年4月に日本工業規格(JIS)の「安全色」が13年ぶりに改正され、色覚に障がいがある人も含めて誰もが識別しやすい「ユニバーサルデザインカラー」が同規格に採用された。「谷越印刷」では10年前からトリアージタグを製作していたが、改正を機に新しい規格に対応したトリアージタグを作った。

 トリアージタグは、災害などで多数の傷病者が発生した際、治療や病院への搬送など重症度・緊急度を色で表示するタグで、カテゴリー0(黒)=搬送・治療しない、カテゴリー1(赤)=最優先で搬送・治療、カテゴリー2(黄)=搬送・治療、カテゴリー3(緑)=搬送・治療の必要なし、を表す。

 谷越印刷の谷越律夫社長によると、現状では、トリアージタグで使う各色の濃淡についてまでは、全国統一された正確な色の指定はないという。谷越社長は北海道カラーユニバーサルデザイン機構の理事長を兼務しており、その活動の中で全国の消防局で働くスタッフの色覚障害についてアンケート調査を行ったところ、採用条件に色覚の規制がないところもあったという。「命に関わるタグなのに、全国では色が統一されていなかった。現場で使う人が困らないよう、JIS改正をきっかけに安全色に合わせてタグを作り直そうと決めていた」と話す。

 谷越さんは「11月にフェイスブックで、今回のトリアージタグのことを伝えると、その日のうちに40件以上シェアされ、『市議会議員や消防つながりの人に紹介する』などのコメントが多数ついた。これをきっかけに、さらにたくさんの人に知っていただき、全国統一のきっかけになれば」と話す。

 トリアージタグの紙は水に溶けない特性の合成紙(ユポ紙)を使う。サイズは23.1センチ×11センチ(3枚複写式)。価格は1ケース(100枚入り)=2万1,000円。訓練用トリアージタグ(紙製)は1ケース(100枚入り)=1万2,000円。

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