サッポロファクトリー・レンガ館(札幌市中央区北2東4)内のトラットリア・ピッツェリア「テルツィーナ」で2月13日、イタリアから一時帰国中のソムリエ・佐藤宏紀さん(34)とシェフ・田原諒悟さん(30)によるディナーイベントが行われ、本場イタリアで磨いた腕を振るった。
共に同店で働き修業を積んだ2人。佐藤さんは2006年、田原さんは2010年に、それぞれイタリアに渡り本場の技術を培い、現地の星付きのレストランなどで活躍。現在は北イタリア・ピエモンテ州のヴィネリア「プリマ・エ・ポイ・デル・トルナベント」で腕を振るっている。同イベントは帰国するタイミングに合わせ、テルツィーナのオーナーシェフ・堀川秀樹さん(53)が企画した。
当日、堀川さんは「今年の6月で16年目を迎える当店。数々の卒業生が各地で活躍している。昨年11月に彼らの店に行ってその味やサービスを体験したが、それは本当に素晴らしいものだった。今月に一時帰国するということだったので、このようなイベントを開きたいと思っていた。今日はここを北イタリアのピエモンテと思って楽しんで下さい」とあいさつ。
ツナを使った北イタリアの伝統的な料理や黒トリュフなどの高級食材を使ったタリオリーニ、イタリアから直送した日本では希少なワインなどが振る舞われ、来店客はイタリアの味わいに舌鼓を打った。佐藤さんは「蔵出し取れ立てのワイン5種。若さのあるフレッシュさを味わえるものを用意した。料理とのマリアージュ、それぞれの味の違いも楽しんでいただければ」、田原さんは「日本人が食べる料理と意識して料理を出すこともあるが、今回は現地イタリアのレシピそのままで提供した。これはもしかしたら合わないかも知れないと思い少し不安な部分もあったが、お客さまによろこんでいただけて、やはり『おいしいは世界共通なんだ』と思えてうれしかった」と、それぞれこだわりを表現して見せた。
佐藤さんは今後もイタリア、ヨーロッパでソムリエとしての道を歩み、腕を磨く。田原さんは来年帰国予定で、資金を貯めた後に自店の開業を目指すという。