「円山動物園」(札幌市中央区宮ヶ丘)で2月11日、国内の動物水族館で初めてふ化に成功した「アオホソオオトカゲ」の展示が始まった。
ふ化して殻を破り、ひょっこり顔を見せる「アオホソオオトカゲ」
アオホソオオトカゲはインドネシアのバタンタ島で1990年代後半に発見されたとされるオオトカゲの仲間で、宝石のように鮮やかな青い表皮が特徴。2001年に新種記載された。同種のふ化は、世界的に見てもドイツのケルン動物園、オーストリアのピルゼン動物園に次ぐ、3カ国目の事例。
円山動物園では2010年より、雌雄1ペアの飼育展示を行い繁殖に力を入れてきた。昨年6月6日に交尾、7月12日に4個の産卵が見られ、有精卵2個が成長。その後、1個はふ化直前で死亡したが、残り1個が昨年12月16日にふ化。無事に餌付き、飼育が安定して一般向けの展示ができるまでに成長した。ふ化時は全長25センチメートル、体重10グラムで、2月6日に計測した際は全長31センチメートル、体重23グラム。
同園の飼育担当は「発見されたときは『こんな美しい種がまだいたのか!』と世界中の爬虫(はちゅう)類関係者を驚かせた動物。ぜひこの美しく貴重な子どもを見にお越しいただければ」と話す。
開園時間は9時~16時(2月1日~10月31日は17時まで)。入園料は600円(中学生以下無料)。年間パスポートは1,000円。