札幌グランドホテル(札幌市中央区北1西4)と酪農学園大学(江別市文京台緑町)が10月31日、食育・地域振興・人材育成・商品開発などを目的とした「包括連携と協力に関する協定」を結び、同ホテルで締結式を行った。
同ホテルでは昨年から、レストランプロモーションのため同大で生産する農産・畜産物を使った限定フェアや地域振興を目的としたマルシェなどを行ってきた。協定では、ホテルの持つ観光・サービス、大学の持つ畜産物・農産物などの資源など、互いの強みやコンテンツを生かし、来年以降新たに事業展開していくという。
実施予定の事業は、同大で実施する授業・実習へのホテルからの講師派遣、生産した作物を使ったレストランフェアや研究内容の紹介を行うイベント、宿泊客が同大で農業・畜産業体験を行うツアーなど。今月1日~30日には、「酪農学園大学ビーフ」を使ったフェアを同ホテルのレストラン「ノード43゜」で行うことも明らかにした。
秋月清二総支配人は「昨今食の安全を求められるお客さまも大変多くなってきた。北海道の基幹産業である農業・酪農は、後継者不足や海外からの安価な食材輸入により大きな問題も抱えている。この協定を通し価値あり競争力のある北海道の地盤・人材を育成するとともに、北海道食材の魅力を発見していただくきっかけとなれば」、谷山弘行学長は「社会でリーダーシップを取る学生を育て、インターナショナルに活躍できる人材を輩出するきっかけにする新たな教育の仕組みとして取り組みたい」とそれぞれ話した。