映画「夢売るふたり」の監督・西川美和さんが7月19日、「札幌グランドホテル」（札幌市中央区北1西4）で会見を行った。

「夢売るふたり」のワンシーン©2012「夢売るふたり」製作委員会

　西川さんは、監督でもあり脚本家。2002年にオリジナル脚本のコメディー「蛇イチゴ」で監督デビューし、以来「ゆれる」「ディア・ドクター」などヒット作を生み出す。

　同作は「男と女」をテーマに、松たか子さん、阿部サダヲさんが夫婦役として主演。2人で営む小料理屋が火事でなくなってしまい途方に暮れる中、新たな飲食店を開業するために松さん演じる「里子」が結婚詐欺を企て、阿部さん演じる「貫也」が女性をだますという手法で資金をためていくが、徐々に2人の間に葛藤・すれ違いが生じていく人間模様や繊細な心理、夫婦愛を描いた作品。

　「今まで『人間』をテーマに家族や兄弟に関するストーリーを作ってきたので、今回は『男と女』がテーマのストーリーにしてみた」と西川さん。「夫婦という人間関係の『ごちゃごちゃ』した感じを描いてみた」という。「松さんは脚本解釈が抜群で、無色透明のどの器にもぴったりはまるような女優さんで底が知れないと思った」という理由から「怖い方だと思った」と絶賛する場面も。

　9月8日から全国ロードショー。